我が家の猫の花ちゃんは、排尿の後と、排便の後、毎回カーペットでお尻を拭きます。
5歳で我が家に来た時からそうでした。
カーペットでお尻を拭く理由は分からず、私は調べもせず、「花ちゃんは、きれい好きなのかな」と思ったくらいでした。
カーペットがウンチで汚れるので、私は花ちゃんの排泄中、ウェットティッシュを持って待機し、花ちゃんがお尻を擦り付けた後の汚れを、除菌ティッシュで拭くようになりました。
肛門嚢炎で お尻を擦り付けることがある
猫の皮膚炎を調べていて、肛門嚢炎の猫がお尻を擦り付ける、とネットで知りました。
花ちゃんも、お尻が痒くて、カーペットに擦り付ける行動が起きているのかと思って、ちょうど花ちゃんの皮膚炎で通院していた動物病院で、検査をしてもらいました。
検査の結果では、肛門嚢炎が多少あるということで、絞り出してもらい、お薬ももらいました。
その後、花ちゃんのお尻の様子が、ひどくはならなかったので、薬と通院は終了しました。
排泄の後、ペット用のウェットティッシュで、花ちゃんのお尻を拭いてやるようにしました。
花ちゃんは、水分の多いウェットティッシュは嫌いで、拭き始めると逃げようとします。
冷たくて、濡れるのが嫌なんでしょうね。
猫の先祖は、砂漠で暮らしていたので、猫は水が嫌いだそうです。
シャンプーなんて、もってのほか。
水分の少ない、乾きめのペット用ウエットティッシュならば、静かに拭かせてくれます。
猫がおしりを舐めるのは お母さんに舐めてもらった習得的行動
最近になって、猫は自分でお尻を舐めて、自分でお尻をきれいにする、毛づくろいもする、これらは猫にとって重要な行動だと知りました。
一番はじめは、猫のお母さんが、子猫のお尻を舐めて、排尿や排便を促してくれます。
お母さんがそうしてくれると、子猫はだんだん自分で、排泄後、自分のお尻を舐めてきれいにします。
お母さんに舐めてもらったことが、その後の清潔のスキルになります。
生後2ヶ月から8ヶ月の間に、親子で舐めあったり、兄弟で舐めあったりして、毛づくろいを覚えていきます。
この期間に、人間に可愛がられた猫は、その後も人懐こい猫になるのだそうです。
お尻を舐めてきれいにしたり、毛づくろいをしてきれいにする社会的行動は、親子・兄弟・仲間の間で形成されます。
習得的行動ですね。
お尻を舐めない 毛づくろいをしない 野良のクロちゃん
花ちゃんが来てから2年後、生粋の野良猫のクロちゃんを捕まえました。
クロちゃんの毛づくろいを、19日間見かけていません。
お尻も全く舐めません。
おそらくクロちゃんは、母親も兄弟も仲間もなく、舐めてもらったことがないので、舐めるお手入れスキルを学ばなかったようです。
保護して2週間後、とても良い便が出ましたが、毛づくろいをする様子は、全くありませんでした。
お尻をきれいにすることは、猫にとっては大事な行動
クロちゃんの様子を見ていて、改めて、花ちゃんがカーペットへお尻を擦り付ける行動の意味が、分かってきました。
花ちゃんの習得的な行動の保持であり、身体の清潔の保持の行動だったんですね。
花ちゃんは、我が家へ来た当時も、6.45 kgと太っていました。
不妊手術の後、すごい食欲で、とても太ったのだそうです。
おそらく花ちゃんは、太る経過の中で、自分のお尻を丸まって直接舐められなくなり、自分の舌で舐める代わりに、カーペットでお尻をきれいにすることを、開発したのだと想像できました。
花ちゃんは、カーペットでお尻をこするだけでなく、その後も、自分で一生懸命お尻をきれいにする、舐めの代替え行動をします。
口がお尻に届かないので、手でお尻を拭いてその手を舐める
花ちゃんは太っていて、丸まれず、口がお尻に届かないので、手でお尻を拭いては手を舐め、手で拭いてはその手を舐めています。
笑える行動ではなく、猫の花ちゃんにとっては、自分で編み出した大事な行動でした。
猫は本来きれい好きで、お母さんに舐めてもらったことを再現しているので、習得的行動で舐めます。
花ちゃんを、8 kg に太らせてしまったダメな飼い主ですが、いつか、花ちゃんが丸まって自分のお尻を舐められるように、ダイエットに本気で取り組まないといけないと思いました。
花ちゃんがお尻をカーペットでこする事は、一向に構わないけれど、花ちゃんが猫本来の舐め方ができる日が来たら、花ちゃんも嬉しいだろうなあと思います。
花ちゃんは太っても、新しいお手入れの方法を編み出して順応したので、ダイエットも大きなお世話なのかもしれませんが‥‥‥。
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