猫の健康を守るには? 猫の口内炎は老化で起きる 飼い始めから歯磨きをしたほうがいい

11 クーちゃんの口内炎

 18歳のクーちゃんの口内炎は、6月の定期予防接種の時には、わからなかった。

クーちゃんは、13歳で我が家に来た時から、少し口が臭かった。

13歳で我が家に来た時から口臭があったクーちゃん2013/ 6

猫の歯磨き

私は、クーちゃんの歯磨きを、全くしていなかった。

猫の歯磨きをどうすればいいか、調べた経験もなく、獣医さんにも尋ねなかった。

人間も最近は、予防歯科ということが、盛んに言われている。

猫も生まれたときからの、飼い始めたときからの、予防が大事だった。

嫌がる猫に、どうせしなければならないのだとしたら、病気になってからの治療薬より、予防のための歯磨きの苦労の方が、いいに決まっている。

私は、無知な飼い主だった。

そのうえ、クーちゃんの歯磨きをほったらかして楽をしている、ダメな飼い主だった。https://amzn.to/3sAUAQw

13歳(人間で言えば65歳)で我が家に来た時から、クーちゃんには年齢相応の歯肉炎があったのかもしれない。

猫の歯石とりが命取りになった

予防接種のとき、動物病院の待合室で、ワンちゃんが歯石を取ってもらう話を、飼い主さん、獣医さんがしていた。

私も真似しようと思って、予防接種のその場で予約した。

予防接種の翌7月、麻酔による日帰り入院で、歯石を取って貰った。

支払いの時、「口腔の左上に、口内炎があります。」と言われた。

獣医さんにそう告げられて、粘着性の白い液体薬が処方された。

粘着性の口内炎処方薬 2018/7

口内炎の薬は効かなかった

嫌がる猫に薬を飲ませるという経験が、私にはまだなかった。

薬を、注射器のシリンジで与えようとすると、クーちゃんは嫌がって抵抗した。

粘着性の薬が口内に入らず、口の周りに付くと、クーちゃんの口の周りの毛が傷んだ。

2018/7の口内炎が3か月で悪化していた 2018/10

クーちゃんの激しい抵抗にあって、2018年7月 薬を与えることを、私は3日で諦めてしまった。

この時、私は要介護5の98歳の親の介護に気を取られ、クーちゃんの口内炎治療に、本気にならなかった。

クーちゃんは18歳だったが、13歳で我が家に来た時と日常の暮らし方ったがほとんど変わらないことに、ものぐさな飼い主はあぐらをかいていた。

これまでの5年間と同様に、クーちゃんは元気に思えた。

秋になり、98歳の親を自宅で看取った。

葬儀や初七日も済んで、クーちゃんの顔をよく見た。

左頬が、大分腫れていた。

クーちゃんは食欲もあり、奇異な鳴き声も行動もない。

猫の口内炎について、私はたかをくくっていた。

親の介護がなくなり、時間が出来た私は、インターネットで猫の口内炎について調べてみた。

口内炎は老猫にとっては、難治性で回復の見込めない、重大な病気であることが書かれていて、とても驚いた。

老猫の介護

色々と調べる中で、南里秀子氏の「老猫専科」という書籍に出会って購入し、何度も読んだ。

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動物病院での医療と自宅介護と、どちらが猫にとっての幸せか、という、猫目線の介護が語られていた。

それを読んで私も、人間が考える医療で、クーちゃんをいたずらに苦しめ延命するよりも、痛みの少ない、穏やかな最期を迎えさせたいと思った。

18歳のクーちゃんは、人間の年齢に換算すれば90歳に近かった。

自分自身も90歳であれば、延命より、穏やかな最期を迎えたい気がした。

98歳の親を、15年間の在宅介護で看取ったことも、影響した。

方針が決まった。

しかし、一方で、クーちゃんの命が何とか助からないかと思い、毎週末、クーちゃんを連れて、口内炎の治療に動物病院に通ったことも事実である。

2年間の保護猫生活があったとはいえ、クーちゃんは生まれてからずっと家猫で、可愛がって育てられていたから、素直な猫だった。

通院ケージを見せても、初代のお母さん猫のようには逃げなかった。

毎回、難なく捕まえて車に乗せると、クーちゃんもやはり、どこへ行って何をするのかという恐怖と不安から、往きの車中では断末魔のような声で哭いた。

2000年生まれのクーちゃんは18歳、獣医師から見たら、高齢の年寄猫で、口内炎は治らない病気と、最初から分かっていたのかもしれない。

医師は毎回「食欲はあるか?」とだけ訊いた。

幸い、クーちゃんには食欲があった。

私も薬の与え方に漸く慣れて、クーちゃんの口内にピンポイントで薬を入れられた。

粘着性の薬はもう手遅れに思えたが、その薬を与えることしか、知らなかった。

1か月で 粘着の薬で 口周りがベトベトに 2018/11

口内炎の膿を取る手術

11月、口内炎の膿を取る手術に、一泊2日入院させた。

医師は「膿を取り切れなかった」と言った。

痩せて体力がなかったクーちゃんは、強い麻酔のせいか、帰宅してもフラフラと歩いた。

12月、口内炎の膿が、クーちゃんの目にも上って来た。

膿が上がって左目の角膜が硬く見えない 2018/12

私が、目の膿を毎日洗い流してやらなかったので、膿が固まり左目をふさいだのだ。

動物病院で目薬を貰って付けたが、いったん固くなった膿は取れなかった。

目の表面に固まった口内炎の膿を柔らかくしようとしたが 2018/12 https://amzn.to/3K9neyb

クーちゃんの生き方

膿で片目が見えなくなっても、クーちゃんは片目で歩いた。

自分の運命に抵抗しない。

その中で、精いっぱい生きる。

口内炎でつらいはずのクーちゃんに、生きるものの命の力を見た。 

片目でも歩いてトイレへ 2019/1

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