13 灰色の避妊手術
1匹だけ残った子猫、灰色は雌だった。
春になって、灰色に避妊手術を受けさせた。

灰色も生まれて10か月になったし、近所の発情した猫が夜中に家の屋根で鳴くので、雌の灰色の避妊手術を決心した。
「最後まで世話をするから子どもを生ませないけど許してね」そういう気持ちだった。
灰色は一週間の入院を終えて動物病院から帰って来た。
寝るときに布団の中でクルクルとまわった。
動物病院で一週間、70センチ四方の檻に入れられていたからか。
お母さんも灰色も、手術から包帯が取れるまで、1週間入院していた。
帰れない灰色は、動物病院の狭い檻の中でクルクルとまわって、ひとりの時間をつぶしていたのかも知れない。
灰色の行動は4匹の中で最も野生を感じさた。

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