ダウン症のまさや君のしあわせ

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2歳半から係わってきた、まさや君が28歳になりました。

平日はグループホームから作業所に通い、週末は家庭で過ごす生活が、丸2年になります。

1年目は、まさや君のいない寂しさに、何も手につかなくなってしまったお母さんも、「最近はようやく、(月~木)と、(金土日)の生活に慣れてきました。」と、笑顔が出ます。

時間が解決するって、大事なことなんですね。

動物はもちろん、人間も、どんな苦境にあっても、適応する方向に作られている生命体だと思うので、お母さんも段々まさや君のいない時間に適応し、穏やかな生活が戻ってきたのだと知り、嬉しいです。

お母さんが撮影してくれる かなトーク作文の材料

病院小児科の療育で、まさや君と「かなトーク」で、作文の学習をしています。

作文の材料になる画像は、お母さんがいつも、素敵な写真を撮ってきてくれます。

画像を見て思い出すのか、まさや君にも笑顔があふれます。

今回は、神社、回転寿司、入浴に行った写真で、文字見本を見ながら作文しました。

魚釣り型のおみくじ。

まさや君は、お刺身のマグロが好きです。

マナーをきちんと守り、上手に回転寿司を食べることができます。

お寿司だから、手づかみでもいいのに、お箸を使って食べられます。

お母さんの丁寧なしつけは、まさや君が誰とどこで食べても恥ずかしくない社会性になりました。

グループホームでもまさや君は、こぼさずに一人で食べることができます。

噛むのが苦手な小さい頃は、食べさせることが親子共にストレスになる食事場面が、あったかもしれません。

今でもまさや君は硬いものは苦手なので、カーブはさみ持参で、ステーキなどは小さく切ることで噛みやすくなります。

初めに、お店の人に「1cm角にカットしてください」と、頼んでもいいですね。

ダウン症のまさや君を、食べさせ、排泄させ、入浴で綺麗にして、着させ、寝かせる、お母さんの育児は、一般的な育児の、3倍も4倍も努力が必要だったと想像しています。

お母さんは今でも、「ダウン症の赤ちゃんを育てるのは三つ子の赤ちゃんを育てるよりも大変だよね」と、まさや君が2歳頃、深澤尚伊なおい医師に言ってもらって嬉しかったと話します。

大人でも子どもでも、苦労を抱えている相手への、想像力と共感が大事ですね。

まさや君のお父さん

まさや君の育児には、お父さんの協力もあります。

育児は学校で習わないのに、まさや君のお父さんは、まさや君の気持ちに気がつく優しいかたです。

まさや君がまだ小学生だった頃、お父さんにも単身赴任の話がありましたが、お父さんは仕事のキャリアよりもまさや君の育児を選び、家庭から離れませんでした。

最近、まさや君の家のエコキュートが壊れてお風呂に入れなくなり、入浴施設に出かけました。

入浴施設でも、プールでも、男同士のお父さんが、いつもまさや君の面倒を見てくれます。

入浴施設の洗い場で、まさや君が遠慮がちにシャワーを使っているのを見たお父さんは、まさや君をゆっくりお風呂に入れたいと、翌日は家族風呂を予約しました。

嬉しそうに、ゆったりのびのびと、大きなお風呂に入っているまさや君。

まさや君の笑顔で、お父さんも、家族風呂を予約して良かったと知ります。

まさや君の表情や行動をよく見ていなければ思いつかない、愛情あふれるお父さんの行動です。

幸いにも、まさや君の家のお風呂は1週間で直り、翌週は家族でお家のお風呂に入れました。

ダウン症のないお父さんお母さんが幸せで、ダウン症のまさや君が不幸なわけではない。

誰の人生でも、どんな人生でも、幸せばかりではなく、苦労はあります。

苦労のある人生だけど、細かく見てくれるお母さんと、気持ちの優しいお父さんに恵まれたまさや君は、とても幸せに思えます。

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