病院小児科の療育で、28歳のダウン症のまさや君と、レジ操作の学習を始めました。
iPad にダウンロードできる無料アプリ「レジスタディ」を使います。(この青い部分をクリックするとアプリに行けます。)
iPad で、App ストアの検索🔍に、アプリ名「レジスタディ」を入れると、以下のように出てきます。
Google で検索すると、以下のように出て来るので、「レジスタディ」が登場して、ダウンロードできます。
残念ながら、iPhone には ダウンロードできません。
iPhone の App ストアで検索しても、アプリレジスタディが出てこないので、必ず iPad の App ストアからダウンロードしてください。
レジスタディの良いところは、買い物数と、預かったお金をタッチすると、会計ボタンでお釣りのお金が画像で現れることです。
30年前、NHK教育テレビで、お釣りの計算ができない障害者が、キャッシュレジスターというソフトで、お弁当販売をしている姿を見たことがあります。
そういうアプリがないものか、探していたところ、このレジスタディを見つけました。
「レジスタディ」は、KUNIKEN SYSTEM(クニケン システム)が、沖縄県の委託を受けて、開発したアプリです。
特別支援学校の児童生徒を対象とした、買い物学習の教材として、無料で使用されています。
他に iPad にダウンロードできる、似ている無料アプリには、レジスター特別支援学校向けレジスターアプリというのもあります。
道の駅でのパン販売
まさや君のお母さんの話によると、今まさや君の1番の楽しみは、月曜日の朝に行く道の駅で、仲間と一緒にパンを販売したり、パンを購入したりすることだそうです。
パン販売には、お客様に挨拶したり、注文のパンを間違いなくポリ袋に入れたり、レジを担当したりすることが必要ですね。
お母さんに、アプリ「レジスタディ」を話したところ、おつりのお金が画像で現れることに感激していました。
そこでまさや君とレジスタディを使って、パン販売のお金のやり取りを学習することにしました。
お母さんは、まさや君のレジ学習が楽しみで、なんと、販売している全てのパンを買ってきました。
まさや君が可愛くてしょうがない、お母さんの愛情を感じます。
まさや君に、どのパンが1番好きかを聞くと、1番➡ハムチーズサンドイッチ、2番➡ツナサンドイッチを指さしてくれました。
結構ボリュームのあるものをまさや君が選んでくれたので、まさや君に栄養を摂らせたいお母さんも、嬉しそうです。
レジスタディを使う準備
商品となるパンを、iPad で1つずつ撮影します。
レジスタディの商品設定をタッチして、画像を取り込み、商品名と値段を記入します。
ノー イメージをタッチします。
すると、入力画面が現れるので、再びノー イメージをタッチします
イメージの画像選択には、アルバムから選んでくるか、その場で iPad で写真を撮るか、選べます。
アルバムから選択しても、写真撮影でも、以下のように設定できます。
商品名の右側が黒く塗りつぶされていますが、商品名をキーボードで入力すると、出来上がりには黒字の商品名が現れます。
次に、金額を入力します。
以下のように、商品設定が出来上がります。
これで、商品設定の準備が出来上がりました。
レジスタディの「お会計」でレジを打つ
いよいよ、レジを打ちます。
➀「お会計」をタップします。
➁お客様が、ツナ1個、ハムチーズ1個、などを買ったら、その品物の画像を1回ずつタップします。
タップと同時に上部左側に、商品名、数、金額が自動的に現れます。
スーパーのレジと同じですね。
同じ品物を2個買ったら画像を2回、3個買ったら画像を3回、タップします。
間違ったら、左下の「もどる」で、入力し直すことができます。
➂お客様に「ごうけい」の1420円を伝えます。
話せない方、金額を読めない方は、「ごうけい」欄の金額の数字を、指させばいいですね。
お客様からお金を預かったらトレーにおきましょう。
トレーは100円ショップに売っています。
④「かいけいへ」をタップします。
⑤右のお金の画像で、お客様から預かったお金をタップします。
お客様から2000円預かったら、右側の「もらったお金は?」の1000円札を2回タップします。
すると左側にもらったお金が現れ、預かり金と照合できます。
⑥上の画像の「かいけい」をタップします。
「かいけい」をタップすると、右側に、「おつり」の数字とお金が現れます。
お買い上げは合計1420円で、2000円預かったので、お釣りが580円ですね。
⑦画像のおつりと同じお金を、お客様に支払います。
⑧お客様がぴったりのお金をくださった場合は、「かいけい」をタップすると「ぴったりです」が現れます。
実際のお金と、画像のお金の見本合わせができれば、このようにレジができますね。
おもちゃのお金
まさや君は、道の駅での販売のお仕事なので、レジ学習に現金を使いました。
学校のレジ学習では、おもちゃのお金が良いかもしれません。
100円や10円のコインの数が30枚ずつくらい必要なので、100円ショップで5~10セット買うと、コインの数を揃えやすいです。
セリア、ダイソー、ワッツでは、お札とコインがセットになったものを売っています。
インターネットからお金のおもちゃプリントをダウンロードして、ボール紙に貼ったりしても、おもちゃのお金を作れます。
きょうの売り上げの集計もレジスタディがしてくれます
トップ画面に戻り、「今日の売り上げ」をタップすると、売上の合計金額が出てきます。
補注:商品設定の時に、商品を「さくじょ」して商品を設定し直すと、今日の売り上げにその商品が現れないバグ(プログラムの誤りや欠陥)が起きます。
「さくじょ」を使わないで、「きゃんせる」や、上書き「ほぞん」をタップすれば、「イメージ」「しょうひんめい」「きんがく」を何度も書き換えることはでき、設定をし直さなくても変更できます。
購入した商品名が、「今日の売り上げ」に現れなくなったら、お手数でも、一度レジスタディをアンインストールして、再度 App ストアから再インストールし、新しく商品設定をし直してみてください。
面倒ですが、商品設定に慣れると、短時間でやり直しができます。
商品設定の品物を削除すると、「今日の売上」に不具合が起きるバグだけが、残念ですね。
レジスタディがお礼の挨拶も言ってくれる
「おわり」をタップすると「ありがとうございました」の音声も流れます。
まさや君が話さなくても、レジスタディがしゃべってくれます。
そうしているうちに、まさや君も心の中でしゃべり、やがては「ありがとうございました」の音声が出やすくなる気がします。
決まった言葉1つは言いやすいので、まずは文字カード「ありがとうございました」を見せて、レジスタディと一緒に私がつぶやくことにします。
その後、2つ目の「いらっしゃいませ」も、レジの開始に文字カードを見せることでまさや君から音声が生まれたら……と期待して、まさや君と学習していきます。
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