子どもは、運動感覚を満たすことが好きです。
発達障害のある子どもたちも、触れるオモチャやゲームが大好きです。
多動衝動が強い子どもは、手を動かす作業で落ち着きます。
座学は苦手だけれど、運動、図工、実験、など、身体と手を使う学習が好きですね。
実物に触れる、手を動かしながら考える、そういう作業は、発達障害のある子どもたちに合っています。
無料アプリ「書き順ロボ」
今回は、鉛筆で文字を書くのが難しい子どもたちに、直接指でなぞり書き運動する、文字アプリを紹介します。
運動感覚を満たすことが好きな発達障害児にとって、取り掛かりやすいアプリです。
GooglePlayストアでも、AppStoreでも、どちらも無料でダウンロードできます。
Android iPad iPhone に対応しています。
私はiPadとiPhoneにダウンロードして、相談の場で実際にやって見せて、保護者に紹介しています。
文字書きは 直線はやさしく 曲線は難しい
指のなぞり書きの簡単な順番は、「直線から曲線」の順です。
小学校1年生の初めに、斜めや曲線の多いひらがなを習うのは、書くことが苦手な子どもにとっては、結構ハードルが高いですね。
1.アルファベットの大文字は、なぞり書きがやさしい
2.カタカナも、直線が多い
3.数字は10個でよい。簡単な順は、1706942358。
4.アルファベットの小文字
5.ひらがなは、曲線が多く難しい
6.漢字1年生から6年生まで。
7.ローマ字は、小文字の組み合わせ。
という順番で、書記運動や組み合わせが、難しくなります。
「大変よくできました」と「✖」を予告する
すでに小学生の方は、ひらがな、カタカナ、漢字1年生から、始めてみてください。
不器用な子どもさんは、大型のタブレットやiPadの方が、なぞり書きの指の運動感覚を楽しめます。
指が器用な子どもさんは、スマホの画面でも大丈夫でしょう。
たどったあとが見えて、「大変よくできました」が現れるので、嬉しいです。
書き順を間違えたり、大きくずれたりすると、✖も出ます。
アプリを始める前に、あらかじめ、「大変よくできました」と「バツ」が出ます、と予告しましょう。
自閉症スペクトラムの子どもさんには、初めから子どもにさせないで、お母さんがいくつかやってみせると、予告になって良いでしょう。
「大変よくできました」と「✖」も、お母さんがやって、見せておきます。
「✖は、もう一度チャレンジ!という意味かな」と、再チャレンジを伝えてください。
バツが出ることで、自閉症スペクトラムの子どもさんが嫌がったら、このアプリはすぐにやめて、他のアプリにしましょう。
指でのなぞり書き運動感覚を楽しもう
「楽しくなぞって」というところが大事です。
指で上手くなったら、iPadのタッチペンを使うと、鉛筆書きに近くなります。
私はiPadのタッチペンでなぞると、何度も ✖ が出ました。
タッチペンや鉛筆で書くということは、それくらい指の調整が難しい作業なのだな、ということが分かりました。
発達性協調運動障害のある子どもにとって、鉛筆での文字書きは苦労です。
皆さんの利き手でない方の手に軍手をはめて、鉛筆を持ち、6mmの罫線に、名前を書いてみてください。
書くことの難しさを体感できます。
鉛筆を使わない、指でのなぞり書きを、楽しんでください。
指でのなぞり書きが難しい子どもは目で見るだけもできます
指でなぞって書くことが難しい場合は、書き方を見るだけにも変更できます。
iPadを立てておけば、書き方を見て、iPadの隣の空中に、空書き運動することもできます。
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