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ヤエさんと7匹の猫生

オムツ交換のコツ 要介護5

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病院の看護師さんに学んだ介護

97歳要介護4 脱水と尿路感染症で入院

 2018年春、97歳、要介護4のヤエさんの在宅介護の継続が、私には無理に思えた。

車椅子のヤエさん、オムツのヤエさんを私は自宅では看られないと思った。

しかし、5月の入院で、ペースト食・車椅子移乗・オムツ交換を病院の看護師さんの看護から学べた。

毎日病室に通って、昼食からヤエさんが眠るまで、8時間世話をした。

次第に車椅子のヤエさん、オムツのヤエさんを自宅で看ていけると思うようになった。

点滴投与で4日間で熱は下がる。ベッドから車いすへ。眠り姫のヤエさん。

ヤエさんの身体機能・認知機能がさらに退行しても、私がヤエさんの退行に合わせていける気がした。

5か月ヤエさんに寂しい思いをさせ、5か所の施設や病院を転々とさせたが、ようやく私がヤエさんに合わせていく在宅介護が見えた。

しかし24時間自宅で看ることは不可能だった。

在宅介護には昼間のデイサービスの協力が欠かせなかった。

大人のオムツの付け方

ヤエさんのオムツ交換が始まる前、私は大人のオムツ交換も赤ちゃんにするように、大人の腰を持ち上げて交換するのだと思い込んでいた。

2018年6月市役所高齢福祉課のテーブルで見つけた冊子

自治体の介護教室にも通わず、ネットで調べもせず、デイサービスの介護士さんに習いもしなかった。

大人のオムツ交換は違っていた。

半身ずつ横向きにしてオムツ交換するのだった。

市役所でくれる「介護と保健ガイドブック」の48ページにテープ式オムツの交換の図が載っていることを私は知らなかった。

2018年の6月に市役所で冊子を手に取って読んで初めて、オムツ交換の情報が載っていることを知った。

上記冊子の48ページ。
オムツの付け方。

介護認定の初回に冊子をもらったのかもしれないが、特定福祉用具の購入を毎年10万円までできることを読まなかったように、利用の全てが載っているこの冊子を私は一度も読んでいなかった。

次に何かが必要になる介護段階の1つ手前で、ケアマネージャーさんや介護士さんが「ここに載っています」「次はこうですよ」と、ページを見せて教えてくれるとわかりやすい。

ヤエさんが退院した日、いつものデイサービスの責任者さんが、無償のボランティアで、オムツの交換にやって来てくれた。

有り難かった。

私が仕事で出張のとき、朝6時からヤエさんを預かってくれた方だ。

仕事の枠を超えて、家庭全部・家族全部の生活を支えてくれた方だった。

この方たちのおかげで、ヤエさんは幸せな晩年を7年間過ごせた。

ヤエさんはオムツ交換を拒否する

 ヤエさんはこれまでの長い習慣通り、自宅では20:00~10:00までの14時間眠る。

家族
家族

ヤエさんの長い眠り、過眠は、メマリーの傾眠作用のせいだと、この先7~8月の入院で知ることとなる。

10時過ぎにヤエさんに声をかけ、ベッド上で純粋ティッシュで洗面し、緑内障の目薬をつける。

ここまではにこやかだ。

電動ベッドを上げて、「オムツを替えるね」と新しいオムツを見せる。

しかし、ヤエさんのパジャマのズボンを下ろすところからヤエさんは不機嫌になる。

ヤエさんは脱がされるのが嫌なのだ。

オムツを外されまいと、両手で股間を隠そうと激しく抵抗する。

寝ているうちにオムツ交換しようとするが感覚過敏があって気付いて目覚めてオムツ交換に抵抗。

ヤエさんの手にオムツの尿が付く。

尿ならいいが、便の時は私は困り果てる。

一人では交換できない。

ヤエさんの手を持っていてもらう代わりにパジャマの上着やバスタオルで両手をくるむ。

それでも取り換えられないような激しい拒否にあう。

施設でも家庭でも、介護虐待はこういう状況の時に起きるんだと思う。

オムツ交換は朝と夜、排便があった時だから、毎日2~3回このつらい闘いがある。

97歳まで、ずっと聞き分けの良かったヤエさんが、オムツ交換の時だけ別人だ。

施設や病院で両手を拘束するときはこういう時なんだと思う。

私はそれに反対しない。

拒否する人のオムツ交換をやってみれば、拘束がどんな状況で起きるかわかるからだ。

30年前、自閉症の千暁ちゃんのご両親が、千暁ちゃんの頭部自傷を止めるために3人で手を縛りあって川の字で寝ていた、そういう状況で起きる。

それが千暁ちゃんにとっての安全だった。

ペットのシーツを両脇に敷くといい

オムツ交換前にペットシーツを両脇に置く。シートはレギュラーサイズでいい。

オムツ交換で横向きにしたときに、ヤエさんは恥ずかしさから、拒否でお腹に力が入り、横向きで排尿してしまう。

ペットシートを両側に敷けば、横向きになって排尿しても、ベッドのシーツへ尿がもれない。

交換も安価(1枚10円)で簡単である。

ペットシーツレギュラーサイズ

横向き排尿がなく、シートが汚れなければまた使える。

オムツセットは、外側オムツをライフリー尿2回分の薄いタイプ、中側パッドをライフリー通気性バックシートの4回分(昼用)と6回分(夜用)を使い分けた。

テーナという高級オムツも通気性が良く、ぬれると色が変わってわかりやすいが、パッドを使わないでオムツ1枚使いのために高価になる。

私はユニチャームのライフリーの通気性バックシートが気に入っている。

外側オムツ尿2回分テープタイプ

私はオムツの尿便がもれないように、オムツをぴったりヤエさんの肌に付けていた。

病院の看護助手さんは割合中側のパッドも外側のオムツもゆるく当てていた。

尿がもれない程度にゆるいほうが、排尿が中側のパッドだけに良く吸収される。

中側のパッドは尿6回分(通気性バックシート)

陰部からはやや離れているから陰部が尿便でただれない可能性が想像された。

専門家の知恵も家族は知りたい。

病院の看護師さんが施設やデイサービスに宛てて「看護サマリー」という書類をくれるが、これこそ介護する家族にほしい。

オムツ交換時にオムツ上で陰部洗浄できる

オムツテープを外したら、交換前に古いオムツのまま陰部洗浄してやり、そのオムツを取り去って、新しいオムツにすれば気持ちがよいと病院の看護を見て知った。

尿量が少ないときに、捨てるオムツを外さないうちに、そのまま陰部洗浄するのだ。

シャワゾーくんという洗浄ボトルが1700~2000円くらいで販売されている。

シャワゾウくん
福祉用具のカタログにもあり。
業者さんやアマゾンで買える。

37~38度のぬるま湯で洗う。

排便したときは新しいオムツにしてから、ベッド上で陰部洗浄・肛門洗浄すれば清潔になる。

しかし2回オムツを替えねばならない。

ヤエさんの抵抗に2回遭う。

軟便はティッシュで大雑把に拭きとってからお尻拭きで

乾いたティッシュで大雑把に便をふき取る。その後お尻ふきで。

程よい硬さの良便の時はベッド上での拭き取りも楽だが、下痢の時は股間から水溶便を取り去ることも経験が要る。

ある時、安いボックスティシュで吸い取ることを思いついた。

アテントお尻拭きを2パック使わなくて済んだ。

感覚過敏のあるヤエさんも、冷たくぬれているアテントお尻拭きより、乾いているティシュの方が拒否が少なかった。

要介護3~5必需品だったアテントお尻ふき。70枚で330円

病院で便秘して、座薬を入れてもらい、摘便してもらった日は、ヤエさんは不機嫌で、昔の「くしゃおじさん」みたいに口を硬く引き結び、何もしゃべらなくなった。

ヤエさんの機嫌・不機嫌を見ると、認知症の方の問題行動は、意味がわからないとき・感覚が不快なときに起きるのではないかと思われた。

ヤエさんはオムツ交換の後に、10分寝かせると、忘れてご機嫌が直って笑顔で起きた。

 

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猫ちゃん

 臨床発達心理士と特別支援教育の仕事をしています。
 要支援2~要介護5のアルツハイマーの親の15年の介護でやってみたアイディアを書いています。7匹の猫生も紹介しています。
 このブログの題名「猫ちゃん」は、認知症だったヤエさんが一匹一匹の猫の名前を憶えられず「猫ちゃん、猫ちゃん」と総称して可愛がったことに由来しています。

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