L 君4歳の、保育園の年中組の担任の先生が、病院の療育場面に来てくれた。
保育園でも、言語発達に伴って、生活行動も発達してきている、との嬉しい評価だった。
唯一、リトミック場面で参加できず、フロアにゴロゴロ寝転んでしまい、どうしたらいいか?という質問があった。
リトミックへの参加度を写真カードで増やす
L 君は、たまたま動物が好きである。
リトミック場面も、動物の動きを真似て演じることが多い、と想像している。
先生は、L 君に「リトミックに参加しなくてもいいから、寝転んでいないで、皆の動きを、椅子に座って見ていよう」というおすすめをするらしい。
しかし、動きについてのイメージができない L 君にとって、わからないものを見ているというのはつらい。
イメージを脳外に出して見せたらいいのだと思って、写真を見て、皆の動きを見る、というのはどうだろう、と先生に提案してみた。
後日、お母さん経由で、保育園の担任の先生から、リトミックで演じる動物名をもらった。
特に L 君は、手で触れる、手で持っている、目で見てわかることが好きだ。
リトミックやお遊戯、運動会などは、広い立体空間で行なうので、奥行きのある全体をとらえることが難しい。
L 君は、リトミックのホールや園庭のような、広い立体空間を全体視することが苦手だ。
リトミックを写真カードやテレビ画面で見る、平面を捉えることの方が得意だと思う。
保育園のリトミックの写真画像やビデオ映像があれば、 L 君のお宅に貸し出してもらって、お家のテレビで見てもらうようにすると良いと考えている。
とりあえず私が今できることは、L君に、動物の動きの脳内イメージが浮かびやすいように、動物の写真カードを作ることだ。
保育園の担任の先生にそう提案したら、写真カードが出来あがれば、リトミックの時L君に見せてくれるということになった。
「馬の写真、馬の親子の写真」などと、ネットで検索すると様々な無料の動物画像が出てくる。
名刺サイズぐらいにプリントしたかったが、名刺サイズの光沢紙が手元にないので、とりあえず写真のL判に印刷した。
ラミネートして、パンチで穴を開け、めくりやすいように、5cmのリングで1つにまとめた。
動物名が分かっているので、17枚の画像探しとプリントアウトは、30分くらいでできる。
ラミネートとパンチ穴あけは、17枚を10分くらいでできる。
来週、お母さんに手渡して、担任の先生に届くようにしたいと思っている。
L君がリトミックに参加しなくていいというわけではないが、鰐のように?ゴロゴロと寝転んでいないで、写真を見て起きているという参加を狙いたいと思って提案した。
動物の動きの写真カードを見て一緒に再現する
来週の療育では療育室で L 君に動物の写真を見せて、私もその場で一緒に、その動物の動きをして見せ、真似させたいと思っている。
可能であれば、お母さんに、L君が保育園のリトミックで真似する動物の動きを、スマホで撮影してもらい、おうちでも繰り返しスマホで見てもらおうと考えている。
L君は歩き始めも遅く、当時は歩く足取りも弱々しく、初めて会った頃、「理学療法士さんに身体を診てもらった方が良いのではないか」と、私からお母さんに勧めたことがあった。
左足が、やや弱いように見えた。
病院のホールを急いで走って行こうとするときも、右足を前に出して、馬のように両足を揃えて走っていく感じがある。
手の力も弱い。
発泡スチロールのはめ込みパズルが一発で入らないと、手を握りこぶしにしてドンドンドンと叩く仕草が増える。
また人差し指で押すことが少なく、親指で押すことが多い。
これらが起きる理由は、指先に力がないからだ。
そこで前回は、私が大袈裟に「ギュウ―ッ、ギュウ―ッ」と言って、指先に力を入れてソフトパズルを押すことを、目の前でやって見せた。
L君は私の大げさな「ギュウ―ッ、ギュウ―ッ」に対して声を出して笑い、喜んで真似して、一生懸命指先でパズルを押すようになった。
L君がこんなに喜ぶなら、大人の擬音語・擬態語の外部入力がたくさん必要だ。
脳内イメージを 脳外イメージ情報にして提供する
先生の言語だけで動物をイメージし、動物の動きを再現できる子どもさんはそれで良い。
リトミックで、動物の動きの脳内イメージを持つことが難しい子どもさん、動きの再現が難しい子どもさんは、写真カードでイメージし、個別に動きを練習するとよいと思う。
脳外イメージを提供することで、子どものリトミックへの参加度を増やしたい。
お母さんからのメール報告では、昨日保育園で担任の先生が、手描きのゾウの絵を描いて手に持たせたら、普段よりは椅子に座って眺めていたそうだ。
脳内イメージを 脳外イメージ情報にして提供すると、L君の助けになることが確認された。
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