生粋の元野良猫クロちゃんが脱走した晩、「クロちゃんは野生に帰ったのだ」と思って諦めようとしました。
しかし一晩中ほとんど眠れず、こりゃいかんと思って、ネットで猫探偵を検索しました。
名探偵キャッツさんにお世話になり、クロちゃんを無事捕まえるまでを投稿します。
猫探偵
2020年にNHKBS のドキュメンタリー ドラマ「猫探偵の事件簿」のモデルにもなった、ペットレスキューの藤原博史さんは有名ですね。
皆さんも、どこかの動物番組で、猫の捜索の様子をご覧になったことがあるかと思います。
一晩眠れなかったので、私もクロちゃん脱走の翌朝には、猫探偵に依頼することを決心しました。
ネット検索してみると、ペットレスキューの藤原さんを始め、だいたいどの猫探偵さんも、1時間5000円という料金です。
昼夜逆転の夜のお仕事ですし、捜索の暗視カメラや、猫捕獲器という機材も、1万円単位ですから、最もだと思います。
いくつか、料金やお仕事内容をネットで見ていって、18時間の捜索で成功報酬型の「名探偵キャッツ」さんに決めました。
日本テレビの「ああ、みんなの動物園」でも紹介されたことがあり、成功報酬型の捜索に、聞き覚えがありました。
名探偵キャッツさん
フリーダイヤルで電話をすると、すぐに繋がり、料金など、契約内容の紹介があります。
電話で応対してくださった方が、担当者となりました。
料金は、成功報酬型で、0~18時間以内に見つかったら、10万7800円。
5000円×18時間で9万円、その後も捕獲まで捜索は続くので、10万円は良心的なお値段ですね。
キャンセル料は5万円。
交通費は1km100円、我が家まで110km なので片道11,000円×往復=2万2000円。
交通費は、3日分が最高額で、6万6千円。
ポスター代が6000円。
クロちゃんが18時間以内に見つかると、合計約18万円かかります。
18時間以内に見つからず、それ以上時間がかかっても、金額はこれが上限です。
延々と捜索費用の時給5000円がかかるのでなく、上限が決まっていることで、安心して依頼できました。
ポスターにする画像送信はメール添付で送り、その後の細かなやり取りは、SMSショートメールで行ないます。
クロちゃんの脱走が水曜日、名探偵キャッツさんに依頼したのが木曜日、名探偵キャッツさんの担当者が来てくださったのが金曜日でした。
クロちゃんが脱走した水曜日の夜は眠れなかったのですが、名探偵キャッツさんに依頼した木曜日は眠れました。
専門家にクロちゃんの捜索を頼めた!と思っただけで、肩の荷がおりて、眠れたんですね。
捜索初日は捜索ポスターをポスティングしながら周辺を捜索
1訪目、夕方5時、担当者の方が、契約書2通を見せてくれ、私も2通に署名し、それぞれが保管します。
4年前に、野良猫クロちゃんをよく見かけた場所に印をつけた地図を、猫探偵さんに見せると、猫探偵さんはいつでもすぐに見られるということで、地図をスマホで撮影しました。
クロちゃんが出て行く時の様子、出て行った方向、野生の強いクロちゃんの人間嫌いなどを話しながら、我が家の周りを案内します。
私の役目はもうそれだけで、あとは待つだけ。
猫探偵さんが、クロちゃんのポスターをポスティングしながら、この地域が猫にとってどんな様子の場所かを確認していきます。

専門家にはすでに、捜索のノウハウからの方針があるのだと思いました。
捜索初日の夜中0時にクロちゃんの姿を一緒に見ました
捜索1訪目の夜中0時頃、猫探偵さんからのショートメール連絡で、クロちゃんを見かけたという場所に一緒に行きました。
間違いありません、クロちゃんです。
クロちゃんは、遠くに行かずに、近くにいてくれたのだ。
そうと知って、ややホッとして、捕獲器を設置してもらいました。

捕獲器の餌も、プロが用意した、匂いの強い餌です。
猫探偵さんの経験からの話では、クロちゃんはゆっくりと逃げるので、おそらくそう遠くへは行かず、この辺にいるはずだ、ということでした。
猫捕獲器
猫探偵探偵さんが捜索に来てくれたのは、1訪目の金曜日が7時間、2訪目の月曜日が5時間。
4年前に捕獲器に入ったクロちゃんは、捕獲器を覚えていて?1週間経っても全く入る様子がありません。

1週間で、他の野良猫ちゃんが3匹、一度ずつ入りました。
猫探偵さんによると、一度入った猫は捕獲器に近づかないので、一度ずつは仕方がないという情報です。
2訪目には、捕獲器を2台にしてもらい、クロちゃんの接近を待ちました。
片方の捕獲器は扉が降りず、餌だけ食べられました。

そこで、踏み板を隠す包装紙や新聞紙を敷いて、踏み板を見えなくしました。

餌は、クロちゃんの血便が悪化しないように、ヒルズの消化ケアi/d腸内バイオームです。
クロちゃんの好きなマタタビの粉とまたたびスプレーも、たっぷりと入り口にまきました。

踏み板を見えなくしたにもかかわらず、我が家そばの捕獲器の扉が降りなくて、餌だけ食べられていました。

しかし、これが良かったのです。
餌を食べに来たのがクロちゃんだとすれば、捕獲器に入っても、餌を食べられる、危険ではない、と考えたに違いありません。
ついに我が家の餌場に餌を食べに来たクロちゃん
クロちゃんが脱走した夜から、クロちゃんの身体の幅だけ、戸を開けておきました。

ヒルズの消化ケアi/d腸内バイオームと水だけ、家の中のクロちゃんの餌場に毎日置きました。
家の外には、絶対に餌を置かないように、猫探偵さんからのアドバイスがありました。
外に餌を置くと、外で食べて、外で暮らす猫になってしまうからです。
4年前のクロちゃんは我が家に夕方餌だけ食べに来る野良猫だったので、それが生粋の野良猫クロちゃんの本来の姿で、クロちゃんの望みなのかもしれないと、胃薬を飲みながら考え始めていました。
8日目、夕方4時、家の中の餌がなくなっていました。

クロちゃんが来た!そう思いました。
猫探偵さんも、1週間くらいでお腹が空くはずだ、そろそろ来るはずだ、必ずまた来ます、と経験から語っていました。
1週間ぶりにクロちゃんの姿をこの目で見た
同じ日の夕方5時、外に見回りに行ってみると、空き家の塀の上で、悠然と夕日を浴びるクロちゃんがいました。

「クロちゃーん」と呼ぶと、クロちゃんが振り向きました。
もう一度「クロちゃーん」と呼ぶと、塀を降りて隠れてしまいました。
猫探偵さんのアドバイス通り、一歩も追いかけません。
急いで猫探偵さんに連絡すると、その夜猫探偵さんが22時から2時まで4時間、観察してくれました。
猫探偵さんが設置しておいたカメラに、朝9時頃と夕方4時頃、頻繁にうろうろするクロちゃんが映っていたそうです。
しかし、追いかけて捕獲網で捕まえられるようなクロちゃんではないので、私から猫探偵さんに「家の中のクロちゃんの餌場に、捕獲器を設置して待ってみます」と提案しました。

猫探偵さんも、一度自宅の餌を食べに来たのだから、以降は連日来るはずだと、アドバイスしてくれました。
家の中の捕獲器に自分から入ったクロちゃん
名前を呼んで探しても、見かけた姿を追いかけても、捕まるクロちゃんではありません。
クロちゃんが自己決定で、捕獲器の餌を食べようとしてくれるしかない、そう考えました。
そこで家の中の捕獲器に、丁寧に新聞を敷いて踏み板を隠し、クロちゃんの大好きなママクックフリーズドライのシラウオと花かつおを、器いっぱいに入れました。

9日目の朝、2階でガラス戸を開けると、階下のガタガタ音が聞こえたので、急いで降りてみると、クロちゃんがいました!

脱出しようと、もがいたようです。
また捕まえて、ごめんね、クロちゃん。
嬉しくて、ほっとして、何度もシュミレーションしておいたように、まずはクロちゃんが入ってきたガラス戸を閉めました。
そして、そぉっと捕獲器の扉を開けました。
動物病院に連れて行くチャンスとも思ったのですが、外で何か病気をもらうと10日間は潜伏期間があるということなので、動物病院はまたの機会に。
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