愛玩動物とは、言い得て妙だと思います。
確かに、猫ちゃんもワンちゃんも、愛らしいペットです。
コロナの以前から、猫ちゃんを飼う方が急増した、ということも頷けます。
空前の猫ちゃん飼育ブームで、ペット産業も右肩上がり、保護猫活動も盛んですね。
猫がいるということ
ペットを撫でて、ペットに癒されるということがあります。
例えば私が、ベッドに腰掛けてテレビを見ていると、猫の花ちゃんがやって来て、背中を私にくっつけて毛づくろいを始めます。
身体の一部を飼い主にくっつけることが、花ちゃんの安心なのかもしれません。
同時に私も、花ちゃんから、寄り添ってもらえることの喜びをもらっています。
猫のルーティーンなのか、ごはんの後は必ずテーブルにやって来て、「毛のお手入れを手伝ってくれ」とドンと横になります。
撫でられた猫が気持ちよさそうにしている、その気持ち良さそうな様子に、我々も安心と喜びをもらっていると思うのです。
セラピードッグとか、猫のいる老人ケアホームとかを見聞きします。
猫ちゃんやワンちゃんを見る時の、触れる時の、認知症のお年寄りたちの笑顔と表情が素敵です。
その様子は、私が花ちゃんを撫でる時の幸せな気分と、全く同じです。
音声言語を使わないやり取りの、優しいひと時を感じます。
それで大勢の人が、猫ちゃん・ワンちゃんを飼うような気がしています。
猫をお世話する世話行動の喜び
ペットを撫でて癒されるだけでなく、音声言語のないペットの行動を読み取って、あーだろうか、こうだろうかと、ペットの行動に合わせてお世話することが、実は我々の深い喜びになっているのではないかと、最近思います。
お母さんが、赤ちゃんを世話する時の喜びと、全く同じですね。
人間の赤ちゃんもそうですが、猫ちゃん・ワンちゃんは、食べること、眠ること、排泄することという、生物の三大欲求の充足で暮らしています。
人間も、20万年前とか、6万年前とか、ホモサピエンスの出現とか、その時代には、生物の三大欲求の充足で暮らしていたのに違いありません。
音声の言葉を持たないで、ただひたすら生きていた時代、その時代への郷愁なのか、猫ちゃん・ワンちゃんといると、ほっとしますね。
そこで、不登校気味の方や、認知症の初期の方に、 猫ちゃん・ワンちゃんとの暮らしは、いかがでしょうか。
我が家も偶然、親が元気な頃から、野良猫を飼い出しました。
親の認知症が確定して、同居するようになったとき、87歳の親も、野良猫「お母さん」と一緒に暮らすようになりました。
野良猫お母さんも、保護猫クーちゃんも、人懐こいとは言えない猫ちゃんでしたが、テーブルで撫でたり、毛をすいてやったり、膝に乗せたりする時、ヤエさんはとても幸せそうな笑顔を見せました。
認知症介護の11年間、2匹の猫ちゃんのおかげで、ヤエさんも私も、お互いの11年間をやり過ごせたのではないかと、振り返っています。
猫を飼うと、家が良くて、ますます学校に行かなくなる、と考えないで、猫との生活を基地に、外へ出かけて戻って来るようになる、と考えるとよさそうです。
ワンちゃんだったら、夜、一緒に散歩をするという、外出の共同作業ができます。
もちろん、猫ちゃんやワンちゃんが、食べたり、排泄したりするお世話は、我々がすることになります。
飼う前は、それが負担に思えると思うのですが、それ以上に、子どもたちや高齢者の癒しに、必ずなります。
もしかしたら、家族との会話が起きて、本人から世話行動も起きて、ペットを世話することで、能動的なエネルギーをもらえるかもしれません。
保護猫協会で待っている猫たち
各地に保護猫協会があり、ワクチン接種代・去勢不妊手術代くらいで引き取れる、猫ちゃん・ワンちゃんがいます。
我が家に来た花ちゃんも、過去の不妊手術入院代の25000円で、花ちゃんの終生を預かれました。
猫ちゃんは年間27000頭、ワンちゃんは年間5000頭以上が、毎年殺処分されているのだそうです。
猫ちゃん・ワンちゃんを引き取って、一緒に暮らすことは、猫ちゃん・ワンちゃんの命を助けるボランティアにもなり、適応をなくして傷ついた子どもたちや高齢家族との暮らしの、癒しにきっとなります。
我が家では、花ちゃんが、人間の真似をする行動に、笑えます。
花ちゃんは、最近、私が後で飲もうと冷たいルイボスティーをテーブルに置くと、私が座らないうちに先に飲みます。
夜寝る前に、私がペットボトルの水を飲もうとすると、じっと見ていて、ペットボトルの蓋で水を飲みたがります。
花ちゃんの水の容器があるのに、なぜか人間と同じものに興味があるようです。
「見ていて真似る」ということが、よくある花ちゃんです。
花ちゃんのご飯は、本来、朝夕の2食だけなのに、私が昼ご飯を食べていると、花ちゃんも昼ご飯を食べたがり、3食になります。
猫らしい、じゃれる仕草にも、癒されます。
抱っこの好きな猫ちゃんを選べば………
今度の土日は、祝日も入れて3連休になり、シルバーウィークということなので 、近くの保護猫協会に出かけてみませんか。
猫にも個性があって、野良猫・保護猫でも、とっても人懐っこい猫ちゃんもいます。
人の膝に乗りたがる、抱っこの好きな猫ちゃんだったら、適応をなくして傷ついた子どもたちや高齢家族の、安心の基地・踏み出しの基地になってくれるに違いありません。
引きこもりやうつ病の家族を支えるとき、本人の癒しにもご家族の癒しにも、猫ちゃん・ワンちゃんが力を発揮してくれる、と考えています。
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