在宅介護では、介護をする立場の、介護者の健康も大切ですね。
今回は、15年の在宅介護で、仕事と介護に気を取られ、自分の健康は後回しになった私の経験を紹介したいと思います。
父親と私は、40歳離れていました。
80代の父親の介護で、40代だった私は健康で体力もあり、介護疲労を感じずにいました。
父親には認知症がなく、2度入院し、最後は腎不全のため、循環器病院で亡くなりました。
母親と私は、35歳離れていて、母親83~98歳、私48~63歳が、在宅介護をした期間でした。
認知症の母親が亡くなるまでの、同居介護の11年間は、自分の健康のメンテナンスがおろそかだったと最近になって反省しています。
現在、介護の真っ只中にいる60代の皆さん、現在50代でこれから親御さんの介護を迎えるかもしれない皆さんに、介護中も皆さん自身の身体のメンテナンスを優先して欲しいと思って、私の経験を紹介します。
有酸素運動がないと動脈硬化が進行する
私は20代の頃からインドア派で、出かけたり歩いたりすることが嫌いでした。
可燃物のゴミ出しに、車で行くくらいの、ものぐさでした。
40~50代にかけて週7日働く激務で、疲れるとゴロゴロしたり、甘いものを食べたりする、不健康な生活でした。
若さに頼って、血液循環を良くする、有酸素運動を全くしていませんでした。
コロナ休みの4~5月、毎日散歩をして、股関節や血液循環が爽快でした。
毎日続ければ良かったのですが、ブログ書きに夢中になって、インドア派に戻り、有酸素運動をサボりました。
足先の幽霊毛細血管改善のための、スキップ運動も、サボっていました。
動脈硬化を進行させた夜食
同居介護者となった50代、1ヶ月に1~2回、夜中に足がつるようになりました。
親の夕食や入浴の介護世話が終わって、介護ストレス解消に、毎晩22時頃、おせんべい・チーズ・チョコレートなどの夜食を食べて、眠って3時間後ぐらいに、寝返りをした瞬間に、突然足がつって目が覚めmasu
。
自分で思い当たるのは、「疲れたからかな?」「足を冷やしたからかな?」程度でした。
その時の痛みは、ふくらはぎのこむら返りとは違う、足首のくるぶしのアキレス腱側が激しく痛む 、血管内の激痛に思えました。
救急車を呼ぶのか?と思うくらいの激痛でした。
「足がつる」とネットで調べると、「冷やさないように」という予防策だけが目について、それを心がけました。
母親が定期通院していた心臓血管外科の先生を、夜中に足がつる件で受診したいと思いながら、毎晩の痛みでないために、親の昼間の受診では、親の受診ついでに相談することをしませんでした。
動脈硬化についての知識が、自分に全くなかったと思います。
動脈硬化を進行させた のんびりできない入浴事情
運動が身体によいと分かっていながら、血液循環についての知識がなく、動脈硬化の情報を持っていませんでした。
55歳からは、90代になった母親の、入浴介護が毎晩必要でした。
母親を清潔にして、ジェットバスの浴槽に一緒に浸かりますが、浴槽から出たがる母親とともに、自分もカラスの行水程度でした。
入浴で自分の疲労を取ったり、血液循環を良くしたりする健康回復入浴を、8年間なくしました。
この時、動脈硬化が進行するから、一人で2度目の入浴をしたほうがいいと分かっていれば、そうするべきだったと後悔しています。
皆さんはぜひ、面倒でも、一人でゆっくり浴槽入浴して、血液循環のメンテナンスをしてください。
日本人が長生きなのは、この浴槽に浸かるという行為があるからかな?と思います。
特に女性は、血管の太さが、男性の1/6と細いそうです。
血管を広げる成分のある、紅茶・シナモンティー・ルイボスティーも飲んでいますが、有酸素運動には勝りません。
何を飲んでも、足をどんなに保温してもダメで、内側からの運動が一番良いようなのです。
動脈硬化を進行させた 脱水
若い頃から私は水分をあまり取らず、朝6時にトイレに行くと、夕方6時に帰宅するまで、仕事先ではトイレに寄らないという、自慢にならない身体に悪い習慣がありました。
動脈硬化が進行する50代になってからも、食前の緑茶、食後のコーヒー・紅茶は飲むが、昼間および入浴前後の水分摂取が欠けていました。
60歳近くなって、内科の医師に足がつる件を話したところ、「緑茶・コーヒー・紅茶は利尿作用があるので、水分摂取にならない。昼間こまめに水を飲むように。」とのアドバイスを初めて聞きました。
水分を取れば、血管の中が脱水にならず、ドロドロの血流を避けることができるのです。
同時期に、素人判断で、チョコレートを夜食に食べると足がつるような気がして、60歳からは、夜食にチョコレートとチーズを食べる事を止めました。
すると、足がつる回数が減りました。
運動しないから、夜のチョコレートとチーズで血液がドロドロになるのだな!と、ようやく私も、運動不足と脂質摂取と動脈硬化について考え始めたのです。
しかし私は、ドロドロ血流と水分との関係をまだ理解していませんでした。
63歳で介護が終わり、夜食にチョコレートとチーズを食べる事をやめても、数ヶ月に一度、足がつりました。
介護の後半には、胃炎、股関節の痛み、目の後部硝子体剥離、手首の腱鞘炎が起き、介護が終わってからも、肩甲骨の痛み、肩の腱板断裂などがあり、そちらの痛みに気をとられ、動脈硬化について、まだまだ本気になって考えていませんでした。
医師に提案された、水分摂取の話を軽く考えていたのです。
介護を終えて2年目、65歳の自分の健康を、ようやく大事に考えることができる時間ができました。
65歳からは水分摂取に本気になり、毎食前、利尿作用のない「水」を取るようにしたところ、夜間に足がつることは起きなくなりました。
動脈硬化を進行させた 脂質異常
介護が始まる以前から、毎年一度は血液検査で、健康状態を調べていました。
しかしこういう血液検査は、食事をしないで、飢餓状態で検査を受けるため、毎回健康的な数値が出ました。
55歳ごろから、排尿後、白っぽい油のようなものが浮くのが目につき始めました。
これを内科の医師に相談しましたが、若い女医さんは、「婦人科の問題かな?」と言って、動脈硬化や脂質異常につなげての、検査の指示はありませんでした。
空腹時の血液検査の数値に異常がないために、排尿の白っぽい脂と脂質異常を結びつけなかったのだと想像できます。
50代、運動不足、夜食の習慣、夜中に血管の痛みで足がつる、尿に白っぽいものが混じる、このような症状があるときは、動脈硬化と血管年齢を検査する ABI検査が必要でした。
ABI 検査とは、両腕と両足首の4か所で、同時に血圧を測り、血圧を比べることで血管の狭窄の状態を調べる検査です。
51~56歳までは毎年 ABI 検査をしていましたが、57~63歳は親の介護に気を取られ、自分の ABI 検査をせず、自分のメンテナンスがおろそかになっていました。
このことがあってから、歯科医は自分より若いか同年齢の医師が良いが、内科医は自分と同年齢か年上の医師が良いのかなぁと、思っています。
また同時期の55歳ごろから、目のまぶたや目の下に、ポツポツとした白い皮脂皮膚が出るようになりました。
ネットで調べていませんが、これも、脂質異常の症状だったのではないかと思います。
脂質異常に対しても、夜食をやめ、浴槽入浴や水分摂取、有酸素運動が必要だと、今では理解しています。
今では、口さみしいと、おせんべいやチョコレートは我慢して、砂糖不使用で、1缶95キロカロリーの、「シャキッとコーン」を食べています。
せんべいは米菓なので、白米同様に血糖値を急にあげます。
シャキッとコーンは、甘味と食物繊維があり、便通も良くなります。
ただし、食物繊維が負担になるので、睡眠不足で胃の消化力が弱いときは、接種量にご注意を。
動脈硬化を進行させた 糖質による食後高血糖
60代になってから、昼食時に白米やうどんを食べた1時間後ぐらいに、 足の指から足の裏の土踏まずにかけて、昼間の仕事中、急に足がつることが頻発しました。
私の場合は、白米とうどん、せんべい、が良くありませんでした。
回転寿司で、調子に乗って、4皿8かん食べたところ、90分後、買い物中に足がつって、駐車場の車内で2時間動けなくなりました。
白米を避けて、寿司ネタだけを食べれば良かったのです。
なぜか、パンは大丈夫でした。
自宅では、白米1/2と、もち麦1/2に変えました。
その後、東洋ライス ローカット玄米に変更しています。
仕事先では、白米を食べないで、失礼するようにしました。
医師に質問したわけではなく、素人考えですが、白米やうどんで、急激な食後高血糖が起きるのかもしれないと考えました。
膝から下がしびれるようになって ようやくの医療機関受診
20代の頃から、血管を締め付けるものが苦手で、ガードルやジーパンをはけませんでした。
55歳くらいから現在まで、冬は、おやすみソックスが欠かせません。
60歳くらいからは、昼間も足首から先が、氷のように冷たくなっています。
大人になってからは、真夏でも、素足で暮らしたことがありません。
ただの冷え性だと長年考えて来ましたが、血液循環の力が元々弱いのかもしれないです。
それに、夜10時過ぎてから、せんべい・チーズ・チョコレートを食べる悪い生活習慣が、10年以上加わりました。
足の冷えに対して、運動せずに、ぶ厚い靴下で対応していました。
運動をして、血液循環を良くし、身体の中から温めるべきでした。
足の外側を、どんなに靴下で保温しても、何の利益もなかったのです。
今振り返ると、50代からの足の冷えも、動脈硬化で起き始めたことではないかと、想像しています。
動脈硬化は気づかないうちに進行していく、サイレントキラーと言われるゆえんですね。
春には3000歩以上歩くと足の親指が痛くなったり、6月から足の親指の爪だけが伸びなかったり、7月には足の親指の爪が白から黄色くなったりしました。
両足のすねの静脈の血管が、2本ずつ、太く浮き上がって見えるようになりました。
後から知ったことですが、動脈硬化が起きると、足のすね毛が薄くなるそうです。
私も、思い当たりました。
すね毛も、脇毛も、眉毛も、産毛も、全てが薄くなりました。
髪の毛も、高価なシャンプーを使ってもつやつや感がなくなり、ボサボサになりました。
血液循環に力がなくなり、酸素のある血液が髪の毛や爪まで届かず、毛穴も血管も老化するんですね。
夕方から夜にかけて、時々、足首から先がチクチクとしびれるようになりました。
夕方から夜にかけて、毎日、膝から下がしびれるようになりました。
今では、10分間の浴槽入浴をしても、膝から下が温まらない感じがあります。
お風呂上がり、太ももから上は温まって赤いのに、膝から下は温まらず、足の色が真っ白です。
ネットで調べると、動脈硬化・静脈弁の破壊 によって、足先が冷たくなったり、膝から下がしびれるようになったりすることが、書かれていました。
動脈硬化が進行すると小さな傷から壊疽が起き、膝から下を切断するということも、書かれていました。
ドッキリ!
これはいかんと思って、ネットで調べた循環器病院に受診の予約を取りました。
足の動脈硬化が進行しているということは、身体全体の動脈硬化も進行しており、心筋梗塞や脳梗塞も心配されることが書かれていました。
毎年していた心電図のコメントを、今になって振り返って読むと、「前壁中隔梗塞の疑い」「上室期外収縮」「医師の確認を要す」などが、60歳から64歳まで臨床検査技師さんから記入されていました。
コメントに対する医師からの説明は、ありませんでした。
60代、冬場、心臓付近に違和感を感じ、医師に訴えたこともありましたが、「肋間神経痛ではないか?」と一蹴されました。
動脈硬化に有酸素運動が必要であることのまとめ
1.50代・60代は血管の老化が進行するという認識
2.白米等での、食後高血糖を防ぎ、玄米食へ
3.脂質異常を避けるための、夜食の中止
4.血液の循環を良くして、脂質を流す、10分間の浴槽入浴
5.血液がドロドロになるのを避けるための、昼間および入浴前後の水分摂取
6.そして早歩きを取り入れた、インターバル有酸素運動
7.医療機関の受診、ABI 検査、心電図検査など
介護中は、視野も狭くなり、情報集めもままならず、仕事と介護疲労で、自分の身体のメンテナンスが遅れます。
15年の在宅介護を終えて、60代の介護者の健康のためには、在宅介護より施設介護が良いのではないか、と思うこの頃です。
どうか、現在介護している皆さんは、介護中であっても、ご自分の身体の小さな異常サインに早めに対応されるよう、個人的な経験からですが、願っています。
猫ちゃんブログへのコメント