iPad 音声入力アプリ「かなトーク」ダウン症のまさや君の場合

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まさや君は、ダウン症の25歳。

ここ2年くらい、まさや君の話し声が非常に小さいので、お母さんが悩んでいる。

まさや君は、ダウン症のため、構音が不明瞭だ。

自分の伝えたいことが正確に伝わらないため、声が小さくなってしまったのかな?と考えた。

まさや君の言いたいことを、機械とアプリがはっきりと伝えてくれたらいいのか、と思った。

発音の、代替手段を探した。

iPad 音声入力アプリ「かなトーク」

 iPad 音声入力アプリ「かなトーク」を見つけた。

‎かなトーク
‎◆説明◆ 入力された文字を読み上げる、音声発声型意思伝達アプリです。 身体の障害で発声が困難な方のコミュニケーションツールとして、 また、日本語を学ぶための勉強ツールとしてご利用いただけます。 ◆機能◆ ・入力された文字列を読み上げます。 ・読み上げの音声はかなトーク/かなトークPlus/かなトークPro...

無料版をダウンロードした。

まさや君は、すでに以前から iPad を持っていた。

私も急いでiPad を購入した。

2020年から、まさや君と、病院小児科での学習に使ってみた。

まさや君は小中学生時代から、ひらがな・カタカナの文字の、読み書きができる。

「かなトーク」のキーボードが打てるということは、まさや君の音声系が維持されているということだった。

 iPad 音声入力アプリ「かなトーク」使ってみると、発声ボタンを押して、明瞭な音声を聞く時、まさや君がとても嬉しそうにニコニコとした。

「麻婆豆腐・焼肉・唐揚げ・餃子」と、好きな食べ物を「かなトーク」のキーボードで打って、ニコニコのまさや君

久しぶりに、まさや君の、とってもいい笑顔に会えた。

自分の気持ちが、明瞭な声で出ることが嬉しいのかなと思った。

話せることと、伝わることとは違うと知った、まさや君の声量の変化

まさや君は、小中学生頃は、元気な男の子で、声も大きかった。

小中学生時代は、表現できること話せることが、嬉しかったんだと思う。

高等部を卒業して作業所に就職し、最近ではパン屋さんの部門に変わって、パンの袋のシール貼りなどの仕事をしている。

作業所で仕事をするようになって、まさや君の音の不明瞭さから、考えが伝わらない場面が、何度かあったのかもしれない。

まさや君の中で、「言っても伝わらないなあ」という諦めの気持ちが、膨らんだのかなと思う。

小中学生時代は、表現でき、話せれば、それでよかったが、大人になって、伝わることが大事に思えて来たのだと思う。

伝わらないと、声が小さくなる気がする。

伝わらないと、独り言になってしまう気がする。

伝わらないと、喋らなくなってしまう気がする。

そこで次第に、まさや君から、声の大きさが、奪われていったのかもしれない。

あくまでも、想像だ。

まさや君の言葉を通訳してくれるお母さん

私もほとんど、まさや君の話してくれる話が、聞き取れないし、汲み取れない。

それに比べると、お母さんは、まさや君の話すことが全部わかる。

これまでも、私はお母さんにいつも、その場で通訳してもらって来た。

お仕事現場には、通訳であるお母さんがいない。

私と同様に、まさや君の話を、聞き取れない・汲み取れない、仕事の世界だ。

一度、まさや君に、「かなトーク」の発声の後、「まさや君も大きい声を出すといいよ」と私が言ったら、私に対して一度も嫌な顔をしたことがない愛想の良いまさや君が、その時、嫌な顔をした。

それもあって、まさや君に発声の大きさを無理強いするのでなく、まさや君が「かなトーク」で自分の気持ちを伝えられるようになると、笑顔や楽しさが増える気がした。

自分の気持ちが伝わり、笑顔や楽しさが増えれば、また音声も大きくなるのではないか、と考えている。

「かなトーク」が、お母さんの通訳の代わりになるよう、いつか、作業所に持って行けるよう、練習したいと思う。

お母さんが iPhone で撮った画像を見て、「僕が恵方巻を食べた」と「かなトーク」のキーボードで打った

聴力検査

念のため、小児科の医師を受診してもらい、医師の指示で、臨床検査技師さんに聴力検査をしてもらった。

私と学習している、いつもの部屋で検査できたので、まさや君も緊張することなく、検査に応じられた。

検査結果は、難聴はなく、聞こえているということであった。

よかった。

お母さんも私も安心した。

発達がゆっくりで、老化が早いと言われるダウン症のまさや君なので、私もお母さんも、まさや君の聴力や視力を気にかけている。

ダウン症の方は、難聴や白内障が起こる年齢が、一般よりも20~30年早いからだ。

まさや君の家庭内での自立

会話についても、生活についても、少しずつ、まさや君も自立を目指している。

会話は、「かなトーク」でまさや君の気持ちを表現してもらおうと、私もチャレンジを続けたい。

生活はお母さんが、洗濯をさせたり、カップラーメンを作らせたり、餃子を作らせたりして、 まさや君の家事の体験を増やしてくれている。

普段はお父さんが、プールや温泉に連れて行ってくれるのだが、今はコロナでその楽しみもない。

月に1度、1泊2日でグループホームに宿泊する練習も、1年近く継続している。

お母さんも、家庭の中で、まさや君ができる家事を増やし、自立に向けて努力されている。

次回また、「かなトーク」でのやりとりで、まさや君の笑顔が出ることが楽しみだ。

きょうだいが大学を卒業して就職、引越しの手伝いに。

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