土曜日18時~、テレビ朝日で「人生の楽園」を見ました。
不登校の長男ゆうくん14歳の人生への適応を心配したご両親が、愛媛県の都会から鹿児島県南西諸島の徳之島へ家族で移住したお話です。
ゆうくんは、200人規模の中学校に適応できず、自室に引きこもりになり、食欲もなく、このままだとゆうくんは痩せ細って死んでしまうかもしれないと、ご両親は心配しました。
ゆうくんは、相手の質問にすぐに答えられない、スローペースな引っ込み思案の14歳です。
不登校のゆうくんに合う居場所を探しての移住
ゆうくんが、ある日ぽつりと「太陽がいっぱいある小さな島なら、学校へ行けるかもしれない。」とつぶやきました。
そのゆうくんのつぶやきだけを頼りに、ともに48歳の働き盛りのご両親がとった決断は、夫婦ともに仕事を辞め、南の島へ移住することでした。
ご夫婦お二人とも、国立大学の大学院を出て、大手企業に就職し、「頑張ることが人生の最大の目標」で、仕事に追われる日々でした。
ゆうくんの、中学校へ適応できないという SOS に行き当たったご両親は、競争社会で頑張ることに別れを告げて、鹿児島県徳之島の大島郡天城町当部で農業をすることにします。
野菜を育て、ヤギやニワトリを飼う暮らしは、ご両親にとっても初めての、穏やかな暮らしです。
販売できる野菜はまだまだ少なく、今は貯金を切り崩して生活しています。
ゆうくんのために引っ越してきたのだけれど、ご両親も妹さんもそれぞれに、これまでとは違う価値観の人生を発見します。
ゆうくんも毎日ではないけれども、お父さんの送迎で学校へ登校できる日が増え、エレクトーンによる作詞作曲という音楽の趣味も見つかりました。
スラスラと言葉が出てこないゆうくんにとって、音楽での自己表現は、ゆうくんの多彩な言葉に違いありません。
エレクトーンに向かっているゆうくんには、笑顔があふれます。
好きなもの、自分を出せるものが見つかってよかったね、ゆうくん。
みんな、人生で夢中になれること、それを探しているんだよね。
てげてげ
ゆうくんは、近所の84歳の一人暮らしのかたの畑の作業を、トラクター運転を教えてもらいながら手伝います。
農業は、無口なゆうくんに合っているかもしれません。
農業の後継ぎになってほしいと、そのかたから期待されているゆうくんです。
ゆうくんも、同級生との競争社会だけではない、農業という自然豊かな生き方を知ります。
「農業はどうか?」と番組ディレクターにインタビューされて、84歳のかたに「この子は無口だから」と代弁してもらって、ニコニコしているゆうくんです。
年代の差を越えて、お互いの個性を補い合う、こういうコミュニケーションと暮らしがいいですね。
休日は家族で海岸に行って、魚釣りをしたり、お母さんの手作りのお弁当を食べたり、
海岸で好きな読書をしたりが、ゆうくんの楽しみです。
「頑張る」と言う価値観だけではない人生、ゆうくんの名前の通り「悠々と穏やかに過ごす人生」を家族で見つけたのです。
お母さんが、住まいの天城町当部地区の区長さんから、教えてもらった言葉は「てげてげ」。
「なんとなく、適当なところでいいよ」という意味で、頑張ることがいいことだと思って生きてきたお母さんも、新しい価値観の人生と徳之島の暮らしを楽しんでいます。
鹿児島県(南西諸島)大島郡(徳之島)
徳之島には3つの町があり、島への留学については各町の教育委員会に問い合わせられます。
鹿児島県大島郡徳之島町教育委員会学校教育課
※詳しくは徳之島町役場のホームページ
鹿児島県大島郡天城町教育委員会総務課
電話:0997-85-5226
鹿児島県大島郡伊仙町教育委員会総務課
電話:0997-86-4651
大人が今の仕事を辞める家族一緒の引っ越しや、幼い子どもを手放す子どもだけの留学は、不登校問題に行き当たっても、なかなかできるものではありません。
「こういう生き方もあるんだね、こういう選択肢もあるんだね、引っ越しや留学は無理かもしれないけれど、一緒に、ここでできる新しい生き方を探そうね」と、子どもさんと話し合いたいですね。
鹿児島県徳之島遊学PROJECT
真剣に遊び!楽しく学ぶ!!”をテーマに、環境学習イベントやアウトドアツアーも行なっています。
詳しくはホームページ https://www.yuu-gaku-project.com/
電話:090-4486-2469
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