猫を愛する養老センセイの新刊「まる、ありがとう」

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養老孟司先生の、猫のまるちゃんの新刊が、12月、発売されました。

題名は「まる ありがとう」。

平井秘書さんが撮影した、114枚のマルちゃんの写真も載っています。

養老孟司先生は、猫のまるちゃんを愛したネコ好きです。

猫という存在が誰にもくれる感情

養老先生も、我々庶民と同じで、愛猫が亡くなると、愛猫の存在の大きさに感謝するんですね。

偉い方には、また別の感じ方があるのかな?と、想像していたので、同じだと知って安心しました。

まるちゃんは、12月に、養老先生のお宅の庭先で亡くなりました。

まるちゃんは、18歳という高齢でもあり、心臓病を患っていて、心臓発作だったようです。

養老先生は、今も「つい、まるを探す癖が抜けない」そうで、本には、そういう副題がついています。

私も時々、猫の花ちゃんを呼ぶのに、前の猫の「クーちゃん」と呼んでしまい、笑うことがあります。

6年一緒だった、我が家の猫のクーちゃんの存在でさえそうだから、18年一緒だった、まるちゃんに対する養老先生も、私の3倍、まるちゃんの存在が生活の一部になっていたに違いありません。

544冊もの書籍を執筆された大先生が、庶民の私と同じ感情なのだと知って、なんだか猫の偉大さを思います。

猫が与えてくれる喜びは、養老先生にも、私にも、同じなんですね。

そうだとすれば、猫を飼う喜びをまだ知らない人にとっても、猫はきっと幸せをくれるのではないか?と思います。

皆さんの愛情を待っている、保護猫ちゃんがたくさんいます。

ぜひ、譲渡会に、足を運んでみてください。

養老先生の本

養老先生の執筆された「バカの壁」は、447万部売れたから、447万の人が読んだのですね。

2万部売れるとベストセラーだ、と聞いたことがあるので、447万部って、すごいです。

恥ずかしながら私は、養老先生の本を、まだ一冊も読んだことがありません。

NHK BS テレビの、養老先生とまるちゃんの番組は、楽しくて、録画して何度も見ています。

「養老孟司先生の猫のまるちゃん逝く」

養老孟司先生の猫のまるちゃん逝く

本を読むより、テレビの中の養老先生の語りを聞くのが楽しいので、こういう状態を「活字離れ」というのかな?と思いながら、「養老センセイとまるちゃん」のテレビ番組を見ていました。

テレビの中の養老先生の語り口は、しんらつで、落語界の立川談志さんを思わせました。

談志さんより、ずっと博学で、論理的で、ダンディだとは思いますが。

物事に切り込んでいく、視点の鋭さが、似ている気がしたのです。

養老先生のテレビ番組「2021夏」から

NHK BS テレビ番組「まいにち養老先生、ときどき まる『2021 夏』」では、奄美あまみ群島内の加計呂麻島かけろまじまへ、養老先生が虫取りに出かけました。

その番組の中で、養老先生は、60年前の医学部卒業の頃の話をしました。

医学部を卒業したら、人間を診る医者になるのかどうか、当時養老先生は悩んでいて、東京から遠く離れた、加計呂麻島かけろまじまのフィラリア原因説(島民の80%がかかっていた象皮ぞうひ病)の実証調査に加わったのでした。

今はコロナで出かけられませんが、私たちも何か悩むと、遠くへ旅に出たりしますね。

いやと好きの ちょうど真ん中の仕事で食べていく

「医者は必ず患者さんの死を経験する、何人の死を経験したら、自分は人の死が平気になるのか」

若かった養老先生はそう悩んで、患者さんの死の重みに立ち会うことに耐えかねて、すでに死んでいる人間の解剖学の道へ進みました。

病気を診る医師にはなれない、大好きな虫の研究では食べていけない、そこでその間をとって、亡くなった人間の解剖をして、暮らしを立てていくことにしたのです。

つらいことは避けたい、しかし食べていかなければならない、その中間を探そう、ちょうど良い仕事はないか?

さすが養老先生、なるほど、の考え方ですね。

人間の死と、昆虫の解剖は、同じレベルでは考えられないと知りました

養老先生は、少年の頃から昆虫採集が好きだったようです。

現在も、虫を捕まえて、ゾウムシの身体の仕組みがどうなっているのか、解剖するのが好きだと、番組の中で語っていました。

私はそこで、素人なりの「矛盾」を感じました。

人の死に立ち会うのは耐えられないけれど、虫の命は奪って観察し標本にするのかな?と思ったのです。

虫の場合は、「命を奪う」とは言わないのかもしれないですね。

「薬で眠ってもらい、骨格の研究をする」とかかな?

私も、蚊や蜘蛛は殺すし、魚、鶏、牛、豚の肉を食べるから、昆虫を捕まえて解剖する養老先生と同じかあ?!

世界中の生物の種類137万種の、7割を占める95万種が、昆虫です。

発見された昆虫の数が、95万種で、発見されてない昆虫の数は何千万種?

世界の人口78億7500万の人間は、生物全体の数と比較すると、その中のわずか、0.01%。

だとすると、昆虫はものすごい数で、「地球は昆虫の星」と言ってもいいくらいですね。

だから、昆虫の研究者の養老先生が、昆虫を捕獲して、標本にするのは、大した数ではないといえます。

研究で捕獲する限り、問題ないですね。

多分、養老先生の本を読めば、養老先生の昆虫の命に対する考えは、どこかに書いてあるのかもしれません。

まるちゃんは養老先生の暮らしの ものさし だった

養老先生には、生きとし生けるものの生命に対する「ものさし」がきっとあるはずです。

養老先生は、よく、猫のまるちゃんを「猫は、我々の、ものさしですよ」と番組の中でおっしゃっていました。

養老先生が、医師として人の死に関わるのは耐えられなくて、研究者として虫の命を奪うのは抵抗がない、というのは、2つの生命に対する考えが矛盾しているように、初め、思えました。

こんな偉い人でも矛盾することがあるのだから、人は矛盾していてもいいのだと、思えました。

私の発言や行動も、一貫していなくても、矛盾があってもいいらしい。

そんな風に思えて、ホッとした瞬間でした。

しかし何より、昆虫の数の多さを調べてみたら、捕獲しても捕獲しても、新種が見つかるのだから、養老先生が昆虫を捕まえて解剖しても大丈夫、と分かりました。

たぶん、昆虫の命に関する「ものさし」を持った上で、昆虫を解剖している養老先生なのだと想像します。

養老先生、お元気で、また、語りの楽しいテレビ番組を、ぜひ、活字離れの私にも見せてください。

NHK BSプレミアムで、『まいにち養老先生、ときどき…… 2022冬』など、養老先生の出演番組をたまに再放送しています。

NHK BSプレミアムのテレビ番組表を、時々チェックして下さいね。

NHK オンデマンドのサイトです。

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