ゆうべ捕まえた、猫のクロちゃんは、鳴かず、騒がず、ケージから出たがる様子もなく、静かに一晩を過ごしてくれました。
朝の明るい光の中で見ると、やはりクロちゃんの目は汚れていて、顔の半分には枯れ草がつき、身体にはトゲトゲの草がついています。
クロちゃんの身体の汚れから見て、飼い猫には見えないことが分かりました。
明日、クロちゃんを保護していることを、保健所には届け出ておきます。
クロちゃんは飼い主のいない野良猫
7月の時は、子猫に見えたクロちゃんです。
それから4ヶ月、少しは大きくなったが、今も、細身で小柄なクロちゃん。
短毛の花ちゃんと違って、クロちゃんの毛は、ほんの少し長毛です。
年齢は、動物病院で診てもらわないと分かりませんが、1歳くらいかなぁ。
4ヶ月間エサをあげて、こうして捕まえると、クロちゃんに情が湧いてきました。
不妊去勢手術をするだけで、寒い冬の野良に戻すのは、人間の私から考えると、切ない気がします。
しかし、猫であるクロちゃんにしてみたら、野良の自由を奪われるのは、嫌なのかもしれないです。
もし、クロちゃんを飼うとすると、1歳だから、20年くらいお世話しないといけません。
自分の歳を考えると、クロちゃんをこの先、終生見られるかどうか、ちょっと不安です。
花ちゃんは8歳だからあと12年、クロちゃんはあと20年、縁があったのだから、お世話させてもらおうか、と思い始めました。
ワクチン接種や、不妊去勢手術が済んで、クロちゃんが人間との生活に慣れたら、どなたかがクロちゃんをもらってくれて、可愛がってくれても嬉しいです。
クロちゃんの飼い主を募集しながら、面倒を見ていきたいと、思います。
とりあえず、年賀状で、知り合いに、飼い主さんを募集してみます。
クロちゃんが、1ヶ月半で人間に慣れてくれるかどうかはわかりません。
しばらくは、人に慣れてくれるまで、可愛がっていきたいです。
かつては花ちゃんも、保護主さんのお宅で、3年間お世話になった保護猫でした。
6.45kgと太った花ちゃんは、譲渡会で貰い手が見つからず、3年間、私と出会うのを待っていてくれたのでした。
アイリスオーヤマコンパクトケージ69cm長さ x 54.5cm幅 x 112cm高さ
クロちゃんの野生
朝、クロちゃんのケージを、日の当たる場所に移動させ、昼間は外を見せています。
昨夜から今朝にかけて、水を飲んで、チャオちゅーるを食べ、排尿した様子がありました。
カリカリのミオコンボ presents まぐろ味をまだ食べないのは、食べるのに時間がかかるから、無防備になる時間を避けているのかな、と思いました。
あるいは昨日、カリカリを食べて捕まったので、避けているのかな?
クロちゃんは穏やかに、ケージで丸まっています。
落ち着いているクロちゃんを見て、動物病院にワクチン接種に行けるかな?と考えて、午前中、動物病院に予約に行って来ました。
16:00の予定で、ワクチン接種と診察の予約ができました。
お昼頃、クロちゃんに、ケージからキャリーバッグに移動していてもらおうと、チャレンジしてみました。
クロちゃんを下から引っ張るのは難しいと思って、ケージの上の網を30cmくらい開けて、バスタオルで包んでキャリーバッグに入ってもらおうと計画しました。
ところがクロちゃんは、人間に何をされるのか、分からない恐怖から、ケージの上の網30cmが開くと、飛び上がって、カーテンを駆け上って、天窓の窓枠に登ってしまいました。
厚手のゴム手袋をした私が、バスタオルで捕まえようとすると、クロちゃんは恐怖から、初めて「シャー」と言う声を出しました。
そこから、追いかける私と、逃げるクロちゃんの大活劇が、10分ほど続きました。
怖がらせて、ごめんね、クロちゃん。
ゆうべ私に捕まったばかりで、恐怖のどん底にいるクロちゃんを、さらに手で直接捕まえようとするなんて、ますます怖がらせてしまいました。
これはいかんと思って、クロちゃんの逃げる方向にケージを置いて、ケージのドアを開けておきました。
どんなに逃げても、外には出られないことが分かったのか、クロちゃんは、自分からケージの中に入って行きました。
それからまた静かに、クロちゃんは外を眺めています。
時間をかけて仲良くなってワクチンはそれからでいい
分かったことは、クロちゃんは「シャー」とは言うけれど、猫パンチは一度も出しませんでした。
やっぱりクロちゃんは、穏やかで、のんびりした猫なんです。
なので、捕まってしまった恐怖の中で、さらに危険が及ばなければ、静かに落ち着いて過ごしていられるクロちゃんなのでした。
病気の予防のための注射ということを伝えることは、猫にも、子どもにも、難しいですよね。
嫌なものは嫌だ、怖い、痛い、逃げるぞ!それで当たり前ですね。
我が家に来たクーちゃんも、花ちゃんも、3日くらいは、端っこに潜んでいました。
花ちゃんが人懐こくなるまでには、半年かかりました。
本当に心を許してくれたのは、2年経った最近です。
クロちゃんにも、そんなふうに、時間をかけていきたいと、思い始めました。
人間の都合で捕まえたのだ、「俺は野良でいる方が幸せだ!」そのことを忘れずに、クロちゃんの恐怖が和らぐ日を願いながら、しばらくお世話をしたいです。
動物病院に、ワクチン予約の、キャンセルの電話を入れました。
花ちゃんは匂いでクロちゃんの存在がわかるのか?
昨夜からのクロちゃん捕獲事件には、全く気付いていない様子の花ちゃんでした。
花ちゃんは、きょうも、いつもと変わらずのんびりと、日向ぼっこをしていました。
クロちゃんは、鳴いたり騒いだりしないから、静かです。
しかし、猫は嗅覚が鋭いのか、花ちゃんがクンクンと匂いを嗅いで、階段の踊り場へ出たい様子を見せました。
花ちゃんが前足で戸を開けないように、大急ぎでゴミ箱を置きました。
明日のことは分かりませんが、時間をかけてクロちゃんと仲良くなって、不妊去勢手術とワクチン接種が済むまで、お世話させてくださいね、クロちゃん。
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