金沢のアカシヤこどものへや代表、木村允彦(まさひこ)先生が「加賀つれづれ 障碍児・者とのそぞろ歩き」全3巻を自費出版なさいました。
子どもの心をどう理解するか、心理学に基づいた理解と、子どもとともに新しい行動に踏み出す道すじが、画像と図解入りで、分かりやすく書かれています。
子どもの行動をこう理解したらいいのだな、するとこんな風に寄り添っていくことができるな、というヒントが随所にあります。
保護者にとって、教育にかかわるものにとって、障碍児教育の指南書になります。
木村允彦先生の仕事 1巻
木村允彦先生は、長野県小諸市の生まれ、東京大学と東京大学大学院博士課程心理学専修のご出身で、金沢大学教育学部ろう学校教員養成講座に赴任されました。
教育学部での教員養成の仕事と並行して、在宅心身障害児通園施設ののはな園、七尾児童相談所、石川県立親子通所センターの嘱託として、職員や子どもたちに係わり、係わる子どもたちの生活行動を保障できる場としてのアカシヤこどものへやを、親子通所センターに勤務する奥様の幸子先生とともに開設されました。
第1巻は、金沢大学に赴任したところから始まり、アカシヤこどものへやを開設するまでの、主にののはな園と石川県立親子通所センターで出会った子どもたちとの、13年間の係わりが描かれています。
子ども一人ひとりを、生活する存在(生活体)として敬意を払う、木村先生の子ども理解の根幹がそこにあります。
木村允彦先生の仕事 2巻
第2巻には、盲ろう知的障害のゆかりさんとの15年、肢体不自由を持つ子ども・大人たち、激しいこだわりを見せる子どもたちとの係わりが、個別に生き生きと書かれています。
例えば、ソフトボールを決して手から離すことのないあきさん、電車が好きで日本全国の電車を見に行くはじめくん、偏食と便秘に苦しみながら膨大な遠出のドライブでつらい時間を乗り越えていくゆきひろ君、自閉症の問診票で100点満点を取ったのぶひろ君など、読み手の立場ならば感嘆とともに楽しめるが、当事者と家族の生活行動はどんなにか凄まじい状況の連続だろうかと、想像させる実践ばかりです。
教材、図解、写真画像、子どものお母さんが書いた記録、心理学的な分析、梅津八三の教えなど、アカシヤこどものへや40年の子どもとの係わりがここにあります。
木村允彦の生活体と梅津八三の接近仮設からソーシャルスキルトレーニングを考える
木村允彦の仕事 3巻
第3巻は、こだわった子どもたちその2「食べること」、福島県立特別支援学校12校との係わり、金沢大学教育学部の卒業生の仕事9例、木村先生が子どもたちの心を読み取り、丁寧な仮説を保護者や先生方に伝えていく様子が描かれています。
これらを読むと、育てる子ども・係わる子どもの「心」についての理解が深まり、行動の意味が分かることによって、我々の困り感も減り、また明日、子どもたちに係わることへの勇気がもらえる、障碍児教育に対する励ましの言葉があふれています。
木村允彦先生、50年間の仕事の集大成の全3巻は、保護者の皆さん、子どもに係わる先生方の、係わりのバイブルになるに違いありません。
アカシヤこどものへやのホームページから 木村先生の言葉 転載
『6月初旬、「木村允彦著、加賀つれづれ 障碍児・者とのそぞろ歩き1・2・3」 の初版を発刊することが出来ました。
全3巻を通して、筆者が石川県で展開した障碍児・者との係わりの様子を記しました。
加賀つれづれ 障碍児・者とのそぞろ歩き1 378頁
加賀つれづれ 障碍児・者とのそぞろ歩き2 422頁
加賀つれづれ 障碍児・者とのそぞろ歩き3 395頁
購入申し込み
可能な限り安価で御購入頂けるよう画策していたのですが、カラー頁が多く、予想外の出費になりました。そういう事情により、第1巻~第3巻をセットにして、かつ送料を込みにして、計1万円の援助をお願いすることにしました。
本の内容と価格を勘案した上で、ご購入希望者は以下の要領でお申し込み下さい。
お名前、郵便番号、現住所、メールアドレス、電話番号、をご記入の上、お申し込̠みください。
送信先、akashiya_nakaya@mbr.nifty.com 宛(注意:akashiyaとnakayaの間に半角の _ があります。リンクの下線と重なって、ブログの掲載上、分かりにくくてすみません。)
折り返し、お申し込みの受諾と、振り込み先をお知らせいたします。
なお、差し支えない場合は、紹介者等をお知らせください。』
加賀つれづれ 障害児・者とのそぞろ歩き、とネット検索すると、Google でも以下のように現われ、本の申し込み方法がアカシヤこどものへやのホームページで実際に分かります。
申し込み受付、発送業務などの事務担当を、中谷さんがしてくださっています。
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