排便の工夫 足置き台

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便秘とは?

 3日間排便がないまでは、便秘とは言わないらしい。

4日目に出ないと、便秘というのだそうだ。

私は毎日1回の排便が普通で、2日出ないと便秘だと思っていた。

そういう誤解の下で、ヤエさんを介護していた。

ヤエさん、93歳は、ゴールデンキウイで便通が毎日あり、早朝高血圧も下がった。

春から秋はそれでよかったが、冬に、下痢が多くなり、キウイを中止した。

デイサービスからも、下痢世話の苦情があった。

カレー・コショウなどの香辛料は87歳から食べさせておらず、油類も軟便になるので中止した。

医師からラキソベロンという下剤をもらって、130mlに1滴入れて飲ませたが、下痢になるのでやめた。

いぼ痔

ヤエさんの肛門には、脱肛があった。

大腸肛門の専門医は、話しかけ方の優しい穏やかな医師で、ヤエさんは拒否せずお尻を診させてくれた。

医師に診てもらうと、親指くらいで5㎜くらいの突起だった。

本人に痛みがなく、パッドでも擦れないから、清潔にして、排便前後に肛門にネリプロクトを塗って置けば大丈夫ということだった。

93歳から98歳まで、ネリプロクトはヤエさんの必需薬になった。

ジェネリックも使ってみたが、容器が扱いにくかった。

初発のネリプロクトをずっと使った。

ネリプロクト

食事・体操・階段も便秘解消に役立つ

94歳から食事は、野菜炒め、温めた納豆、みそ汁の具だけなど、食物繊維を摂るようにした。

油はオリーブオイルを使うと良い。

わかめのような水溶性食物繊維を、野菜炒めやみそ汁に入れた。

手すりつかまりスクワット・かかと上げ体操・その場足踏み・ベッドに座っての足上げ体操・便座での前傾かかとつかみ体操などの運動も、便通を良くした。

階段昇降も、便意を促した。

電動ステップサイクル、97歳要介護4でも喜んでこいでくれた。

排便姿勢と足置き台

2016年、テレビで、理想的な排便姿勢というのを紹介していた。

便座に普通にまっすぐ座ったのでは、直腸から肛門にかけて腸が曲がった状態で、便が排出されにくいのだという。

ロダンの「考える人」のように、前傾するのがいいそうだ。

上半身と太ももが角度35度になると、直腸~肛門が一直線になり、上から真下へ出やすい。

また、雑誌を10cmくらいの厚さにしてガムテープでとめて、足置き台を使うと排便しやすいそうだ。

NHKテキストきょうの健康「尿と便」

そう聞いて、アマゾンで「トイレ足置き台」を購入して、ヤエさんに使ってみた。

前傾姿勢のかかとつかみで、大腸を刺激しなくてもよくなり、ヤエさんに無理な姿勢をさせなくてよくなった。

ヤエさんが便座に座ったら、足置き台を差し入れて足をのせてやる。

ヤエさんは使ってくれた。

いきまなくても、便は排出される。

96歳 要介護4 足置き台

切れ痔

しかし、97歳のお正月、ヤエさんが切れ痔になった。

鮮血の出血はお正月の2回だけだった。

排便時の出血はすぐに止まった。

医師の説明では、大腸からの下血でなく、肛門付近の切れ痔と思われるから、ネリプロクトの塗布で大丈夫ということだった。

肛門に力が入りすぎて、高齢のヤエさんには、足置き台が悪かったのかもしれない。

足置き台は中止した。

ヤエさんは身長145cmくらいだから、足置き台の高さは10cmくらいの方がよかったと思う。

ヤエさんが亡くなってから、自分でも足置き台を使ってみたら、肛門に力がかかりすぎて肛門周囲が痛い気がした。

高齢のヤエさんに対して、私が便秘を気にしすぎて、負担をかけたと今になって思う。

いいと思って使った足置き台だったが、ヤエさんにかわいそうなことをした。

皆さんもまずは介護者のご自分がグッズをお使いになり、それからご本人に試されるといいと思う。

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