音声の言葉のない多動な自閉症児の療育10 椅子に座る

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特別支援学校小学部1年生の、自閉症のあっちゃんと学習するようになって、1年になります。

前回、今回と、あっちゃんに飛躍的な成長がありました。

今回はついにあっちゃんが、40分間ほとんど椅子に座って、学習をしました。

あっちゃんの成長にびっくり。

直近2ヶ月のこの成長は、緊密で微細な学習関係をあっちゃんと持てる、お母さんの努力の結果です。

また、あっちゃんを見守ってくれるご家族や、預かってくれる放課後デイサービスのおかげです。

さらに、音声の言葉のないあっちゃんに、実物や身振りで係わってくれる、特別支援学校の先生方のおかげです。

学校の先生がお母さんに、「落ち着きましたね」と言ってくれたそうです。

あっちゃんの成長が、嬉しいですね。

振り返る 人の目を見る 手をつないでくる 

療育の部屋の廊下から、あっちゃんの声が聞こえたので、廊下に出て、あっちゃんに挨拶すると、あっちゃんが振り返って、じっと私の目を見ました。

あっちゃんは、お母さんと手をつないで歩いています。

私が廊下を並んで歩くと、あっちゃんから手をつないで来ます。

以前お母さんに、家族とも、先生とも、手をつないでゆったり歩けるといいですね、と話したことがありますが、お母さんの努力で実現しました。

食べたい方を指さすことができる 5ミリのものをつまめる

今回のおやつは、いつもの棒状のパンの他に、「たけのこの里 きのこの山」のチョコレートが好きで、学習の楽しみに持ってきてくれました。

チョコレートの小袋を見せるとニコニコし、声を上げて笑います。

私がパンの袋と、チョコレートの袋を、両手に持って、どっちを食べたいのか実物でたずねると、チョコレートの袋を指さしました。

きのこの山を手に持った時、チョコレートの傘を上にして、きのこの軸のところをつまめます。

小さなものがつまめるようになり、つまめる感覚が楽しくて仕方がない様子です。

できるようになった理由は、あっちゃんの注視時間の長さにあります。

お母さんが上手に教えて ハリネズミの棒差しが完璧!

あっちゃんは、水口先生の3本の棒差しが大好きです。

1本入れては遊んでいたあっちゃんが、3本続けて入れられるようになり、今回は上下の向きもある、指先知育 ハリネズミの棒差しが10本続くようになりました。

目が穴に注がれています
見続けます
棒の向きをひっくり返すことができます

そのかんあっちゃんは、ハリネズミから目を離しません。

入れる穴を、じっと見続けています。

ハリネズミの教材は、扱って2ヶ月ですが、あっちゃんのお母さんは、何て教え方が上手いんでしょう。

棒をさす時のあっちゃんの目は、ハリネズミの穴を見続けています。

見るとできる、できるとますます見る、その循環が、あっちゃんに成立しました。

お母さんの手は、あっちゃんのやろうとすることが、うまくいくようにうまくいくように、いつも待機しています。

素晴らしいお母さんです。

音声のないあっちゃんが進んで椅子に座る

学習の後半、あっちゃんは自発的に椅子の上に正座しました。

お母さんはあっちゃんに(椅子に)「座ろう」と声をかけてくれます。

私が「お家でいつも、絨毯の上で、正座して、低いテーブルで学習しているのでしょう? それであっちゃんは座ったのだと思います」というと、お母さんも「そうです」と教えてくれました。

また、療育の部屋の普通の大人の椅子に座ると、6歳のあっちゃんはまだ背が小さく、机が高すぎます。

おそらく、よく見ようとして、椅子に正座して、背を高くしたのではないかと思いました。

お母さんの学習努力も素晴らしいが、あっちゃんのこの自発的な調整も素晴らしいです。

私は感激して見ているだけで、ほとんどあっちゃんとお母さんで学習していました。

しかもこの日は、40分間、あっちゃんは、「帰りたい」とドアに接近しません。

ついに最後は、私の方から、車の鍵と靴を見せて「あっちゃん おわり」と言いました。

次回は、終わりの身振りも、お母さんと決めたいですね。

小さな容器 大きな容器 ペットボトルのふた

動かないように抑えているお母さんの手も素晴らしいです

だんごさしを続けた後、チョコが入った小さな容器をじっと見て、あっちゃんはふたをねじって開けます。

小さな容器のふたを回せます

パンが入った大きな容器を「アー」と言ってお母さんに渡して開けてもらったり、自分で開けることもできます。

大きな容器のふたも回せます
目が離れることなく目的のものを取り出します

ペットボトルのふたも、上手に反時計回りに回して開けます。

あっちゃんが、じーっと見つめる、目力を感じますね。

ペットボトルのふたを開けたり閉めたりできます
ペットボトルのふたを手放さず指で持っています

ごくごく飲んでから、自発的にふたを閉めることもできました。

開ける時の反時計回りも、閉める時の時計回りも、どちらも指先でできるようになったあっちゃんです。

素晴らしい。

ふたを開けること、ふたを閉めることを援助した、お母さんの1年間の努力の月日が思われました。

だるまさんの絵本

だんごさし2種類と、棒差し2種類を学習し終わって、お母さんがあっちゃんの好きな「だるまさんの」絵本を見せてくれました。

だるまさんの (かがくいひろしのファーストブック)

あっちゃんは、本のページと、お母さんの読み聞かせに合わせて、身体を揺すったり、「目」を指差したり、「口」に手のひらを当てたりできます。

あっちゃんが自分の顔を指さしたり、食べたい方のチョコを指差したりできるのは、お母さんがこの本で、あっちゃんの指差しを育んできたからなんですね。

絵本もじっと見ます
お母さんの読み聞かせに合わせて、口に手を持って行こうとしています
自分の身体の目、口の場所が分かります

とてもいい本ですね。

初めて知りました。

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「め」「て」「は」の学習をしている方にも、是非おすすめです。

お母さんが会計を済ませる間、20分間キッズコーナーで待っていられた

学習の後、お母さんが会計をする間、あっちゃんは

①病院の会計を待つ椅子で、スマホのトーマスを見て待つ

②駐車場の車内でリラックスして、私と待っている

③今回はキッズコーナーで、私と15分間待っていることができました。

1年前、初めの頃は、お母さんの会計を待つ間、裸足のまま、廊下の突き当たりまで走って探索していたあっちゃんです。

会計の待ち時間が、あっちゃんにとってはあまりに長いので、次回から会計は、その次に来た時に前回の分を払う、そういう風にしてもらうことにしました。

わかると見る できると楽しい 楽しいと座る

棒さしだんごさし、ふたの開け閉め、が上手くなり、自分から椅子に座り、「アー」「ボ―」「パン」の音が、その場面で自発的に出るようになりつつあるあっちゃんです。

この次は、くもんのジャラットプレートや、タカラトミーのジャンボ 黒ひげ危機一髪とか、いいのかな?と、お母さんと話し合いました。

あっちゃんが喜ぶ教材を用意すると、あっちゃんは見つめたり、座ったりします。

あっちゃんが運動感覚を楽しむ教材を、さらに用意したいと思いました。

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