きっすいの野良猫クロちゃんから学んだことは、こだわりの強い相手への、環境の変化は少しずつ加える、ということです。
これまでクロちゃんが慣れ親しんだ同じ場所で、古いものと新しいものを交換してみるというやり方で、変化を受け入れてもらえました。
確定域の中で、ほんの少しの変化をアタックする、ということですね。
これは、不登校や引きこもりの方にアプローチする時にも、大変役立つ観察法です。
電気のいらないニトリのペット敷きパッド
例えば、使う場所が同じなら、クロちゃんはオープンペットベッドに、ニトリのペット敷きパッドを加えても、使ってくれました。
30 W のミニホットカーペット
数日様子を見てから、ペットベッドとペット敷きパッドの間に、ミニホットカーペットを入れても、使ってくれました。
これだと24時間使っても、わずか9円です。
洗濯できるベビーケットでカバー
寒くなったので、ヒーターの熱をいっそう感じられるように、ペット敷きパッド(厚手)を、ニトリのベビーケット(薄手)に交換しても、ミニホットカーペットを使ってくれました。
ペットのこたつ
そのミニホットカーペット上で、のんびりくつろぐようになったので、後方の円形のペットベッドを、ペットのこたつに交換してみました。
ペットのこたつの温度を入れている3日間ほどは、クロちゃんは全くこたつに入らなかったのです。
なんだ、クロちゃん、入らないのか。寒くないのかな?と思いながら、節電のため、ペットのこたつのスイッチを切ると、4日目の夜には、クロちゃんがこたつに入っていました。
おそらく、ミニホットカーペットで身体が熱くなりすぎると、後ろの電気の入っていないこたつに入って、身体を冷やしていたようです。
夜なので、恐る恐るこたつの電気を入れてみました。
すると、その夜、一晩中、そのペットのこたつに入って、暖をとっていました。
今朝も、行ってみると、電気の入ったペットのこたつで、お昼寝しています。
よかった。
クロちゃんの暖の取り方が、寒さに合わせて、ミニホットカーペットだったり、ペットのこたつだったり、するようになりました。
スーパーのカゴの中のミニホットカーペット
ひとつだけ、クロちゃんが使わなくなったのが、かつてよくお昼寝していた、スーパーのカゴの中です。
ここにも私がミニホットカーペットを入れたところ、クロちゃんはカゴに入らなくなってしまいました。
カゴの中が狭くなりすぎたか、熱くなりすぎたかして、嫌なのかな。
本当に、変化に過敏なクロちゃんです。
居場所や縄張りの見回りなど、1日のルーティンを決まった通りに行なうことが安心なんですね。
自閉症の方たちが、変化を嫌って、同一性の保持・慣れた安心にこだわるのも、クロちゃんを見ていると、とてもよくわかります。
動物行動学者コンラート・ロレンツによれば、「上位の行動は下位の行動を含む」ので、猫にある行動は必ず人にもあるからです。
こだわりを大切にして、少しずつ少しずつ、安心のものに変化を加えると、変化を受け入れやすいですね。
クロちゃんが1番好きな 玄関から外が見える場所
玄関のオープンベッドにも、ミニホットカーペットを挟んでみました。
ミニホットカーペットで、暖を取れる選択肢が、4つになりました。
①オープンベッド、➁ペットのこたつ、③まだ使わないがカゴの中、④玄関脇の4カ所、クロちゃんの選択にまかせています。
ミニホットカーペットは30 W x4箇所で、合計120 W。
一日中のエアコン1350 Wよりも、この4つの局所暖房120 Wの方が断然節電できます。
寒い期間も、あと2ヶ月だと思うので、クロちゃんにはこの暖房でいってみます。
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