肯定的な言葉かけの方法

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教育仮設No.5-1 梅津八三の接近仮設による言葉かけ

 心理学者 梅津八三の意図するところに学んで、肯定的な言葉をかけるとしたら、以下のようになると思う。

1.現勢の保障「そうしていいよ」 

2.共感と同行「何々だね」「一緒にね」

3.確定域の拡大「何々が得意だったね」 

4.踏み出しを狙う「一緒にチャレンジしよう」

教育仮設No.5-2 大場美鈴氏の「声かけ変換表」による言葉かけ

そういう肯定的な言葉かけができる、大場美鈴さんと言うかたを、知り合いの保護者から、ある時、紹介してもらった。

私もそこから、肯定的な言い換えの大ファンになった。

例えば、もういい加減にやめてほしいと大人が思う時、「いつまでやってるの!」「もう、いいかげんにしなさい!」という、子どもを非難する言い方では子どもを変えられない。

同じ意味なのだが、「あと何分で終わる?」「何時何分に終わる?」という言葉かけにすればいい、と大場さんは言う。 

大場さんは、「楽々かあさん公式ホームページ」を書かれている。

ホームページからは、肯定的な言葉かけの一覧表「声かけ変換表」を、無料でダウンロードできる。

大場さんが、10年以上にわたって、家庭の子育ての中で、実践された経験からまとめられた、肯定的な言い換えの言葉の一覧表である。

大場さんは、書籍も3冊出版なさっている。

大場美鈴著『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法』(汐見稔幸:監修/ポプラ社)大場美鈴著『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』(汐見稔幸:監修/ポプラ社)大場美鈴著『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』(2020/6最新刊 あさ出版 ¥1760)アマゾンの児童心理ベストセラー第1位

発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換

「声かけ変換表」を、そのままダウンロードして、そのまま配布して良い、とホームページに書かれているので、私も病院小児科で、保護者に配ったり、保育園や学校で、先生方に配ったりしている。

子どもの困った行動、特定の症状にはどんな理由があり、それの対処にはどんな方法があるか、フローチャート式で、丁寧に細かく書かれているページもあり、非常にわかりやすい。

教育仮設No.5-3  K 言葉による言葉かけ

親にも感情があるので、困ると感情的になり、「なんで」「どうして」「ダメでしょ」などと、どうしても 「だぢづでど」のD 言葉になるが、子育てでは D 言葉は禁句である 。

できるだけ、K 言葉にした方が良い、と私は思っている。

「こうしていいよ」「こういう気持ちだったのかな」「こうするといいよ」「これだけ頑張ろう」「ここまでやっちゃおう」「危険危険」「切り替え切り替え」「困ったね」などの「かきくけこ」がいい。

教育仮設No.5-4 応用行動分析による言葉かけ 

大場さんの考え方には、 ABA 分析、応用行動分析が底辺に流れている。

「ダメ」「やめて」「禁止」 「罰則」などでは、子どもの行動そのものを、取り上げるだけになる。

禁止・停止状態だけを言い渡された子どもは、今から何をどうすればいいのかわからず、することがなくて困ってしまう。

子どもは困ると、切れる・荒れるという状態になりやすい。

そこで「ダメ出し」でなく、何が OK なのかを伝えることが大事だ。

大人がどうして欲しいと思っているのか、望ましい行動を言葉にして伝えることが大事だ。

ダメ出しでなく、こうするとOKの、「OK 出し」をすべきである。

言い換えれば、「次はこうしてね」「今度こうしてね」という、次回の行動プランを出すべきだ。 

大場美鈴さんの、楽々かあさんホームページを、皆さんにもぜひ、訪ねていただきたい。

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 病院小児科で臨床発達心理士をしています。
 梅津八三の心理学、行動調整法、子どもの行動理解、育児、教材、ソーシャルスキル、介護、猫の行動について投稿中です。

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