これまで何十年も、実物のジグソーパズルや実物のトランプで、子どもたちとパズルや神経衰弱を楽しんできました。
手で触れて、手で操作できる、実物のパズルや、家族で目を見て話しながらできるトランプは、子どもの落ち着きや集中力、会話やルール理解に大事だと、今でも思っています。
最近では、子どもたちは実物でなくても、タブレット操作で学ぶことが好きですね。
実物の他に、タブレットでも、手の操作を楽しめるのだと知り、32歳の自閉症の一平君や、28歳のダウン症のまさや君と iPad を使って学習しています。
ワーキングメモリーとは
保護者から「子どものワーキングメモリーを鍛えるには、どうしたらいいですか?」と質問されることがあります。
ワーキングメモリーとは、初めの情報を脳内で保持して、次の情報を比較・照合・取捨選択・入れ替えるなど、脳内で記憶を整理をする能力です。
情報を記憶し整理することが苦手だと、注意すべきことがわからず、忘れものをしてしまう、探し物や片付けができない、などが起きます。
算数では視空間ワーキングメモリー(数の大小、繰り上がり繰り下がり、九九、図形グラフ)、音読では言語性ワーキングメモリー(1音1文字文字対応、単語の理解、音の記憶)が重要です。
ワーキングメモリーがしっかりしていると、聞いた瞬間、見た瞬間に、適応的な判断ができ、すぐに計算できたり読めたりします。
ワーキングメモリーが弱い時は、つぶやいたり、メモ書きしたり、メモを見ながら話したりして、記憶の保持を助けるといいですね。
人は、難しいことに取り組むと脳の働きはダウンしやすく、すぐにわかりよくできて楽しいことは脳が発達しやすいです。
それで、子どもたちが楽しんでできる、パズル、神経衰弱、間違い探しを、ワーキングメモリーの形成にすすめています。
位置の脳内記憶、丁寧なスキャニング、1つを記憶登録して2つ目を探す、比較照合の力など、パズル、神経衰弱、間違い探しには、記憶に必要な力を鍛える要素がたくさんあります。
動物パズルの無料アプリ
パズルは、形の分解と合成、比較照合の力を育てます。
まずは、目で見る比較照合の力を育てたいですね。
それはやがて、目の前で見えているものと、目の前にはないが記憶しているものを、脳内で照合するワーキングメモリーにつながっていきます。
2ケ所を探索する神経衰弱や間違い探しの手前で、1ケ所で構成するパズルをやっておくといいです。
28歳のダウン症のまさや君は、動物が大好きなので、まさや君の余暇の楽しみの1つに、iPad でできる、動物パズルを紹介したいと思っています。
下の画像の、🐈「子供と子供のためのパズルゲーム面白い動物」と、🦁「おかしい動物#2」のパズルは、背景も一緒に作る正方形のパズル🧩ではなく、動物の形を構成するアプリで、分かりやすいです。
恐竜が好きな子どもさんには「ディノパズル – 子供のための恐竜、フルゲーム」もあります。
学齢期は、一人でさせるよりも、大人がそばで「そうだね」「できるね」と見守ってあげると、子どもの自己肯定感と、共感にいいですね。
パズルで比較照合の力がつくと、神経衰弱や間違い探しにも進めます。
無料の動物トランプ、どうぶつ神経衰弱アプリ
動物パズルのアプリを探していて、「どうぶつトランプゲーム遊び」や「どうぶつ神経衰弱 記憶力 脳トレ 定番 トランプ カード」アプリを見つけました。
どちらも、記憶を鍛える神経衰弱を楽しめます。
神経衰弱は、位置の記憶を楽しむゲームです。
「動物トランプ」「どうぶつ神経衰弱」は、少ない枚数のトランプからできるので、誰でも楽しめます。
能力トレーナートランプ
1から5までや、1から10までの、2種類のマーク♥♠の普通のトランプで、数字合わせの神経衰弱をすることができます。
算数の計算の強い子どもさんには、能力トレーナートランプを使った神経衰弱もできます。
1枚のトランプの答えを計算し記憶して、もう1枚同じ答えのトランプを探す、2つの仕事を瞬時に行なうので、ワーキングメモリーが鍛えられます。
原始的な位置の記憶を楽しむダイソーのメモリーカード
上記で紹介したアプリ「動物トランプ」「どうぶつ神経衰弱」は iPad や iPhone でできます。
iPad や iPhone がなくても、100円ショップに、ワーキングメモリーを鍛えるメモリーカードが3種類あります。
神経衰弱を楽しむゲームですね。
25組50枚は多いので、半分の12組24枚から始めると、分かりやすいです。
ルールがわかって、楽しめるようなら、25組50枚に増やしましょう。
兄弟や、学校の2~3人でゲームをする時は、カードをたくさん取れたり、全然取れなかったりするという、2つの結果を大人が予告して、始めましょう。
「順番を守れたり、ズルをしなかったり、次にまた頑張る、と思えた人に、良いマナー得点を10点ずつあげます」と予告して始めると、ゲームと社会性の両方にチャレンジできます。
マナーを文字で書いておき、マナー得点を紙やホワイトボードに書きながら、ゲームをするといいですね。
とにかくカードをたくさんとって優勝したい1番病の子どもに、マナー上の変化が起きると思います。
講談社のメダルカードでえあわせゲーム
まさや君は、ウルトラマンと仮面ライダーが好きなので、Amazon で購入した「メダルカードで絵合わせゲーム」神経衰弱をしたこともあります。
好きなキャラクターで、記憶力を鍛えられます。
私もお母さんもまさや君に負けてしまい、まさや君の位置の記憶力にびっくりしました。
間違い探しアプリ
誰でもできる間違い探しアプリには、以下のようなものがあります。
制限時間があるとイライラしてしまうので、制限時間のない、間違い探しアプリがいいですね。
間違い探しには、上から探す、左から探す、などの位置の丁寧なスキャニングが必要です。
目だけで探していると、なかなか間違いの全て見つからないので、「尻尾は合っているかな」「棚はどうかな」「塔の真ん中はどうだろう」など、うまく発見できるようなヒントを、見守る大人がタイミングよく出しましょう。
子どものワーキングメモリーだけを伸ばすことはできず、ワーキングメモリーの向上には、言葉の発達も大きく関わっています。
ゲーム中も、大人の見守りと、肯定的な会話が必要です。
本を読むことが嫌いな子どもさんには、テレビを字幕設定にしましょう。
3年間6年間9年間と、テレビを字幕設定にしておくと、字幕設定なしよりはずっと漢字の読みに慣れて、文字から言葉が発達します。
アプリの動物パズル、アプリの動物神経衰弱、アプリの間違い探し、ダイソーのメモリーカード、Amazon のメダルカードなど、子どもの好きな確定域(得意な領域)で、記憶ゲームを一緒に楽しめるといいですね。
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