空間を整理するとわかりやすい

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教育仮設26-1 横への視覚的な探索は難しい 

大人や先生方あるいはミスなくできる人にとっては、何でもないことかもしれないが、考えを横に書き写す、ということは視空間整理が弱い子どもにとっては難しい。

ミスが起きやすい。

下の画像、市販プリントA「位」を、見て欲しい。

市販プリント「位」

小学校2年生算数の、1000までの大きな数の学習である。

100の位、10の位、1の位、の項目の下に、それぞれと算数ブロックの絵がある。

解答は、右横に、245個と書かねばならない。

特に、市販プリントAの2問目の「303」については、真下に0を書いておく方がわかりやすい。

これを、下の画像(私製)プリントB「位」のように変更すると、子どもにとってはわかりやすい。

私製プリント「位」

1.いったん、算数ブロックの位の真下に、数字を書くようにする。

真下に枠がなければ、ここを脳内作業で行なうことになる。

目を横に移動させて、脳内で考えるわけだ。

特別支援教育を必要とする子どもは、ここを脳内で処理することが難しい。

支援するには、脳内作業を、脳外へ表出する。

この脳外表出が、脳内作業を形成していく。

画像 プリントB のように、いったん、位の真下に数字2・4・5を書いて、それから、右へ245と書き写す。

子どもはわかると楽しくて、考えるようになる。 

枠を書き足して、空間を際立たせ、すべての子どもがわかる問題を作ることがポイントだ。

教育仮設26-2 縦に呈示することが視空間整理を楽にする

2.漢数字の読み取りと、算用数字への書き換えについては、漢数字の位にスラッシュ線を入れられるようになることが、まず重要だ。

3.また、視空間整理の弱い子ども達がいるので、カッコでなく、マス目の空間を提供することが大事だ。

位のヒントがあるマス目▢▢▢の空間を提供し、次第に(  )の空間へと慣れてもらう。

子どもにわかってほしいと思ったら、分かりやすい空間を提示してやることだ。

その上で、さらに、画像プリントAの順番も、書き換える工夫が必要だ。 

下の画像プリントA「漢数字」を見て欲しい。

市販プリント「漢数字」

4.上の画像プリントAで、左から右の(  )へ考えるよりも、下の画像プリントB ➊①ように上から⇩下への位置で比較するほうが、視覚的に位取りがわかりやすい。

上の画像 プリントA「漢数字」で、正答しやすい・やさしい問題は、➁456、⑤363、⑧299と、全ての位に数字のある問題である。

漢数字では省略されている、0の位の読み取りが、最高に難しい。

5.難しい問題は、画像 プリントB ➊③のように、終末部にあるべきである。

6.画像 プリントB ➊のように、解答を真下に書くことで、0の位があることに気づく。

私製プリント「漢数字」

わかるように、うまくいくように、助走問題=狙っている問題のその手前の下位問題を工夫することが、子どもの取り掛かりをよくする。

わかる助走問題、できる下位問題の勢いによって、終末部の難しい問題をクリアーできる。

教育仮設26-3 正答しやすい問題を作る

同様に、画像プリント A 3⃣は、①1ずつ増える、➁10ずつ増える、③100ずつ増える問題である。

市販プリント 3⃣「いくつずつの数直線」

1000までの数の学習といっても、1000に近づけば近づくほど、子どもの実感からは離れる。

7.実感がある方が、前後の数のつながりを推測しやすいから、助走の1問目・2問目は、できるだけ100前後の数でスタートしたい。

それが、画像 プリントB の工夫である。

私製プリント❸「いくつずつの数直線」

子どもの正答しやすい問題が、すべての子どもの取り掛かりを良くする。

子どもの分かりやすい問題が、子どもが考えるということを持続させる。

取り掛かりがよく、考え始め、分かれば、できれば、子どもが集中し、持続する。

ぜひ、空間の整理ということに視点を置いて、問題を作り、問題を出し、全員が分かるように、正答するように、プリントを工夫してほしい。

算数の授業中の板書についても、空間の整理ということに視点を置いて、書いてほしい。

わかると、できると、子どもは集中し、素直になり、笑顔が増える。

コメント

  1. ねこのしっぽ より:

    子どもが考え易い空間配置とは、大人が頭の中でそういう操作を行っているということですね。
    子どもがわかるようにするということは、自分がなぜわかるかを考えることだと、ねこちゃんのきめ細かな空間の工夫を見て、そう思いました。

    • 猫ちゃん より:

      脳内操作が難しい子どもに、脳内操作を、脳外に見せる。
      自分が40年の障害児教育で学んだ教材も、脳内構想➡木工制作➡同時呈示➡視線(=脳内)比較照合➡目と手による選択決定(感覚運動)➡子どもの新しい行動の形成という、脳内➡脳外変換だったのかと思います。
      それが、文字でも、数でも、社会的行動スキルでも、同様に起きると思うこの頃です。

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