最近の L 君の学習場面の様子
L君は4歳になった。
アンパンマンのソフトパズルの遊び方が上達した。
言葉が発達したのだ。
アンパンマンたちを外しながら、自発的に「並べる」と言った。
初めてのことだった。
私が以前に、保育園を真似て「並んでください」と、恐竜やアンパンマンのピースを並べたことを、覚えていたのかもしれない。
L君がパズルを操作しながら喋る時は、パズルの難易度がL君の発達に合っている時だ。
パズルが難しいと黙ってしまうか、机から離れていってしまう。
L君のパズルの操作は、「入れる、填める、合わせる」、まで来た。
きょうは、「上から入れる」という操作を新しく覚えた。
L君の行動は、一語文であることが多い。
一発で「バン」と入れようとして、乱暴に見える。
丁寧になるには、言語がリードしなければならない。
アンパンマンのソフトパズル ジグソー型のピース🧩が、一発で入らなかった。
これは、隣同士を組み合わせて、全体を合成しなければならないパズルだ。
私が「上から、上から」と言いながら填めてみせたら、人形型のピースの突出部分🧩を上から合わせる行動をまねた。
恐竜のパズルも、一発で入る、段ボールパズルは楽しんだ。
恐竜は口を閉じている、闘いでない姿の恐竜を選んで、コピーしている。
お母さんも「ジュラシックパークやダイナソー」のDVDなどを見せない。
3歳の一時期、保育園で噛じることがあった。
恐竜の映像から、激しさだけを取り込んでしまい、接近コミュニケーションと勘違いして、攻撃や噛じることを保育園で再現してしまう、認知の誤解があるからだ。
恐竜は、お母さんは絵本や図鑑を見せたり、私はダイソーやセリアの絵カードからパズルにしたりしている。
最近、療育の部屋での、「バーン、バーン」と恐竜を闘わせるイメージ再現が減った。
机上で、パズルピースのアンパンマンや動物で、保育園のかくれんぼやとまり鬼の再現が、増えた。
8ピースくらいの恐竜の絵柄を合わせるパズルになったら、前回は粘り強く11種類全ての構成に取り組んだものの、きょうは、3つ目以降は難しくて放り出した。
L君も、疲れていて、意欲の続かない日もある。
そういう日は、うまくいかない、難しい教材が出たことをきっかけに、行動が崩壊する。
一発で入るパズルより、ピースを合わせるパズルは、言語を必要として、高級な仕事である。
絵柄の部分名称「パン」「コロッケ」や、恐竜の「頭」「足」」「首」「空」「雲」「草」などを言える方が、楽に絵を接合できる。
下絵を見て全体をイメージしながら、パズルピースの部分接合をしなければならない。
全体が見えていないと、部分を接合するのは難しい。
アンパンマンの一発ソフトパズルから、恐竜の絵柄を合わせるパズルへ至る、その中間の難しさの教材として、ソフトパズルのパズルのピースを2~3分割することを思いついた。
「頭」「足」と、ピースの部分を言えるようにして、ピースの合成を強化する。
次回、L君とチャレンジしたい。
学習でない場面の社会的行動
学習が終わって、お母さんの会計を待つあいだ、L君はすることがないと、タクシーを呼ぶ公衆電話を触ったり、目についた受付ピンポンを押したり、狭いところに入ろうとしたり、ソファーによじ登ったりする。
子どもは、狭いところに入ると落ち着くので、入ろうとしたら、止めないで、見守る。
「同行する」「見守る」「待つ」ということが大事だ。
「入っていいよ」「10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0」とカウントダウンして、「おしまい」「行こう」で切り替える。
子どもが何かに触るとき、探索している、世界を調べている、と考える。
そう思えば、いたずらしている!と、叱らなくていい。
10秒くらい見守ると、子どもがどうしようとしているかが分かる。
黙って、手と目だけで調べている子どもの探索に、言葉をつけてやる。
公衆電話を触ったら、「電話だね、もしもし、パパですか。」と、私が電話ごっこのセリフを言う。
大人から見て、社会的に困る触り方なら、「お仕事で使うよ」「大事大事」「終わり」「おしまい」「どこどこへ行こう」と、別の提案をして、その場から移動する。
手を塞ぐことが一番落ち着くので、シール張りブックや絵本などを見せて「座ろう」と誘う。
受付の人を呼び出すピンポンを押してしまったら、「子どもが触りたかったんです。ごめんなさい」と、大人が謝れば良い。
子どもが話せる子であれば、子どもにもお母さんの真似をさせて「ごめんなさい」を言わせる。
見本の言葉を入力することで、言葉を育てる。
挨拶、感謝、謝罪は、大人がたくさん使って、現場を見せ、真似させる方が良い。
この「挨拶・感謝・謝罪」を、苦手としている子どもがいる。
人と人との緊張を解き、その場に適応をする「挨拶:こんにちは」。
相手の気持ちを受け止める「感謝:ありがとう」。
相手の立場に立つ「謝罪:ごめんなさい」。
それらを基礎にして、その上に、「共感:そうですね」、「依頼:お願いします」などがある。
子どもにとっては探索でも、大人にとって困ることならば、前もって3回、予告・復唱・確認することが大事だ。
3回とは、例えば買い物であれば、①自宅を出る時、➁車から降りるとき、③スーパーの自動ドアの前で、の3回である
1つ買うと約束して出かけても、子どもが2つ目の探索を始めてしまったら、禁止やダメ出しでなく、「約束したね」「できるかな」「できると思うよ」「お母さんは1つにしてほしい」と、切り上げを提案する。
提案の声のかけ方については、お母さんにも、保育士さんにも、先生方にも、大場美鈴さんの、楽々母さんホームページの「声かけ変換表」が役に立つ。
子どもの考えと行動を尊重する、そこへ大人の社会的常識を持ち込むなら、穏やかに切り替えを提案する、そんな感じがいいと思っている。
猫ちゃんブログへのコメント