東北の震災で被災した保護猫クーちゃん19年の猫生

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14 クーちゃんの猫生

 2月に入って、夜はクーちゃんを、カインズで購入したペット抱っこ用バッグにすっぽり入れて、外を見せに散歩に連れて行った。

カインズのペット抱っこバッグ

鼻で夜の匂いを嗅ぐ仕草をして、クーちゃんは静かに喜んだ。

13歳で我が家に初めて来た時から、外が好きなクーちゃんだった。

網戸を器用に開けて、隙あらば脱走しようとしたクーちゃん。

脱走対策に、網戸固定金具「ワンタッチ締まり」を、家じゅうの網戸に取り付けたっけ。

とても13歳とは思えない、元気な猫だった。

亡くなる前の日も、自分で水を飲んだ。

19歳、亡くなる前の晩も自力で水を飲んで

そしてバレンタインデーの翌朝、ついにクーちゃんが逝った。

2月に入っても、クーちゃんは夜中に休むこたつで、毎晩手を舐めて、お手入れをしていた。

口内炎の薬で、クーちゃんの手がベタベタ汚れるので、毎朝、クーちゃんの口と手をぬるいシャワーで洗うのが日課だった。

その朝はシャワーに驚いたようで、引きつけを起こすように頭がガクンとなって静かになった。

猫のクーちゃんに清拭の意味は分からなかったし、もう目も見えなかったから、ぬるま湯とはいえシャワーに驚いたようだった。

私のシャワーへの触れさせ方が、突然過ぎたのだ。

シャワーできれいにしてもらうことに耐える体力、それがもうなかったのだろう。

お湯で温めたタオルに、しておけばよかった。

呼んでも反応がなく、手足がだらんとして、ついにクーちゃんは力尽きた。

私は、クーちゃんをしばらく抱いていた。

それから東の窓辺の日当たりの良いベッドに、やせ細ったクーちゃんをそっと寝かせた。

私はお礼を言った。

「クーちゃん、半年、看病させてくれてありがとう。

親の介護でほったらかしだったのに、いつも笑わせてくれてありがとう。」

片目は口内炎の膿の硬さで見えないが、最後は両目を見開いたまま逝った。

片目のクーちゃんの瞳が綺麗に光っていた。

クーちゃんの清拭に欠かせなかったユニ・チャームシルコットピュアウォーター純粋99%ウェットティッシュで、クーちゃんの眼元口元を拭いた。

クーちゃんの全身をウェットティッシュで、綺麗にしながら、話しかけた。

19年を精いっぱい生きた クーちゃんの猫生

「お疲れ様、クーちゃん。

半年もの間、口内炎とよく闘ったね。

歯磨きをしてやらなかった飼い主で、ごめんね。

口内炎の治療と看病が、遅れてごめんね。」

午後は仕事に出かけた。

帰ってから5匹が眠る、郊外の家の庭に、クーちゃんを葬りに行った。

背中の黒いクーちゃんには、真っ赤な椿の花の根元が、似合う気がした。

クーちゃんは土の中に静かに横たわった。

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