かゆみは突然やってきました。
朝、目覚めたら、両脇の下が異常にかゆいのです。
これだけの強いかゆみは、初めての経験です。
爪で掻くのはいけないと思って、大急ぎでピュアウォーター純水99%シルコットの濡れティッシュで、脇の下を拭きました。
かゆみは、おさまる様子はありません。
肌着がいけなかったのかと思って、縫い目が肌に当たらないように裏返して着てみました。
それでもかゆいです。
微弱なスギ花粉アレルギーはありますが、アトピー性皮膚炎の経験はありません。
まあ、この1~2年、老化で、肌が弱くなっているのは感じていました。
サプリメントがいけなかったのか、洗濯の柔軟剤がいけなかったのか、お風呂の入浴剤がいけなかったのか、思い当たることを思い出しそうとしました。
昨日の夕食もいつもと変わらない食事で、生物も食べなかったし、原因はなんだろうと不思議でした。
猫の世話や朝食を用意している間は、かゆみを少し忘れます。
起床の2時間後、トイレに行ってみたところ、股関節の内側や外側に、激しいブツブツを発見しました。
かゆみもあります。
急いで、インターネットで「帯状疱疹」と調べてみました。
帯状疱疹は、身体の片側に現れるようです。
私の場合、身体の両側にみられるので、帯状疱疹ではないかもしれません。
帯状疱疹だった場合、発症から72時間以内に服薬すると、軽快するという情報なので、きょうのうちにかゆみの症状を医師に診てもらおうと思いました。
午前中は書かなければならない報告書があって、かゆみを我慢しながら報告書を作成しました。
何かに集中している時は、ちょっと忘れられます。
前橋協立病院 小児科
さいわい私が心理の仕事で通う前橋協立病院小児科には、アレルギーとアトピーの名医の矢島医師がいます。
児童精神でも、子ども、保護者、学校、それぞれの立場になって診てくれる、小児科長の斎藤医師がいます。
小児科の医師は、本人が説明できない子どもの症状を診るので、あらゆる病気に詳しく、しかも非常に的確な診断をできます。
たとえば、大学病院で頭痛の原因を特定できなかった自閉症スペクトラムの中学生の子どもを、斎藤医師に診てもらったところ、問診と全身の丁寧な診察により、頭部のアトピー性皮膚炎からくる神経過敏の頭痛ということが判明し、本人が死にたいと訴えるほどの頭痛が、処方薬と保湿シャンプーで軽快しました。
看護師さんたちも、みな親切です。
小児科外来は、平日昼間の診療のほか、㈪㈫㈭の夜間診療(16:45~18:30受付)や、土曜AM診療(8:00~11:30受付、第2土曜は休み)も行なっています。
外来診療体制をご覧の上、電話で予約してください。
多形滲出性紅斑
かゆみの発症した日が、自分の心理の仕事の勤務日だったことも幸いでした。
診察を予約しておいて、仕事の終了後、矢島医師に症状を診てもらいました。
矢島医師の診察では、両手、両腕、両足、両脇腹、お腹、背中、喉と口の中、のすべてを丁寧に観察してくれました。
穏やかでやさしく、正直で博識な矢島医師は、パソコンで画像を見せてくれながら、次のように診断しました。
「帯状疱疹ではなく、多形滲出性紅斑ですね。これは原因が特定しにくくてね。治るのに何年もかかる人もいる。医学で原因がわからない病気もたくさんあるんですよ。5日分の飲み薬と、塗り薬を出しますので、5日分しっかり飲んで、アレルギー反応の元を退治してください。」
帯状疱疹ではないこと、わかりやすい説明と処方薬を頂いて、ちょっと安心しました。
その日の仕事が終わってからは、かゆみが一段とひどく、帰宅途中の車の中では、シートに座っている臀部と両脇腹が、我慢できないくらいかゆく、ハンドルを握っているので掻けませんが、運転中もモジモジモジモジしていました。
生まれて初めて、ものすごいかゆみを経験し、アトピーの方のかゆみのつらさが分かりました。
大人だから掻いた後の事を考えて我慢しますが、赤ちゃんや子どもだったら、血が出ても掻き続けるかゆみを、実感できたのです。
処方された薬の効果
夕食後、処方されたベポタスチンベシル酸塩OD錠10mg(ジェネリック:サワイ)と、デカドロン錠0.5mgを飲みました。
手のひらと手首にも夕方から症状が現れたので、手首、両足、両脇腹などに、ジフルプレドナート軟膏(ジェネリック:イワキ)を塗りました。
服薬と塗布から2時間後、全身のかゆみはほとんど消えました。
矢島医師の的確な診断と、薬の効果、すごいです。
翌日~翌々日は、さいわい土日で、出かける仕事は休みでした。
かゆみで眠れない金曜の夜を覚悟していましたが、薬のおかげで、いつも通り眠れました。
もちろん、お風呂では、低刺激の泡石鹸コラージュフルフルで身体を洗い、いつもの入浴剤バブメディキュア を入れて入っても、かゆみが出ることはありませんでした。
念のため、肌着を裏返して、縫い目が肌に当たらないように着て寝ただけです。
翌日には、皮膚から赤みが取れ、皮膚の隆起も目立たなくなり、何よりもかゆみが消失しました。
矢島医師の診断と、処方薬のおかげです。
2日目も医師の勧め通り、薬は飲みました。
2日目の夜は、夕食後、背中の背骨の両脇が左右対称に、20 cm 四方 かゆくなりました。
かゆみも、初日のかゆみと違って、「ここが かゆいな」というくらいで、ソフトに掻いても赤くなりませんでした。
普段のように、泡石鹸と背中スポンジを使い、入浴剤も入れて入浴して、かゆみもなくそのまま眠れました。
アトピーの子どもたちのかゆさの苦しみも、こんな風にすっきりと消えたら、どんなにいいだろうと想像しました。
皆さんも、原因の分からない急な激しいかゆみが出たときは、都合をつけてすぐに、皮膚科を受診なさってください。
帯状疱疹予防接種ワクチン
50歳以上の方は、帯状疱疹予防接種ワクチンの費用助成を受けることができます。
98歳で見送った母親は、94歳の時に帯状疱疹を発症しましたが、服薬と塗り薬で2週間で治りました。
インフルエンザワクチンやコロナワクチンの接種と、帯状疱疹ワクチン接種の間は、6週間、間を空ける必要があるそうです。
帯状疱疹ワクチンを受けておくと、重症化を避けられるのだそうです。
帯状疱疹予防接種費用助成制度を利用して、受けることができる指定医療機関は、自治体の保健福祉課や自治体の広報で確認してください
①筋肉注射 費用助成後の金額 10,800円/回(2回接種で21,600円)全額自費で接種すると1回あたり20,000円から30,000円程度かかります。
➁皮下注射 費用助成後の金額 4,200円/回 全額自費で接種すると7,000円から10,000円程度かかります。
私も帯状疱疹予防接種ワクチンを受けようと思いながら、まだ実行できないうちに、今回のかゆみに出会ってしまいました。
帯状疱疹ワクチンを受けたい方は、お住まいの自治体や、かかりつけ医に相談してみてください。
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