子どもの好きな昆虫を学習への動機付けに使う

誰でも、好きなものに対しては、行動意欲が高まります。

好きなものの情報を集め、好きな物を獲得しようします。

私だと猫のテレビ番組を見たり、猫の雑誌を手に入れたりします。

好きなもので家族と楽しさを共有したり、好きなもので友達になれたりします。

好きなもの・得意な領域・確定域は、人の行動意欲をとても左右するものです。

子どもの興味関心の情報を集める

学校での学習や、学童及び家庭での宿題に、楽に取り掛かれる子どもは、どんな教材を提供しても応じてくれると思います。

一方で、興味関心のある教材でないと、取りかかれない子どももいます。

その子の興味関心のある教材を使ってみることが、参加度を高めるポイントになります。

子どもの着ている T シャツや、子どもの持っている筆箱で、子どもの興味関心がわかることがあります。

学習の参加に、苦労している子どもがいたら、その子の興味関心の情報を、ぜひ、先生も本人や保護者から集めてください。

新幹線が好きなのか、トミカが好きなのか、昆虫が好きなのか、恐竜が好きなのか、レゴが好きなのか、ポケモンが好きなのか、きめつの刃が好きなのか、ディズニープリンセスが好きなのか、となりのトトロが好きなのか、などです。

(恐竜と戦隊ヒーローについては、善悪の判断が粗大に受け取られたり、再現されたりするキャラクターなので、子どもによって、取り扱いには大人が留意します。)

情報を集めて、45分授業の15分に一度は、そのことを話題にしたり、プリント学習の導入にしたり、ノルマが終わった後のご褒美プリントにしたりします。

注意をひきつけること、間違いありません。

インターネットの「ぬりえやさんドットコム」から
線つなぎ。インターネットの脳トレ無料プリント.comから
インターネットの無料プリントから
なぞり書き。インターネットの「ぷりんときっず」から
見本を見て書く。インターネットの「ぷりんときっず」から

無料サイトのプリントの、ダウンロードと使用については、サイトごとに規約があるので、読んでください。

家庭や個人の使用は問題なくできて、学校での使用などについてサイトごとに考えが書かれています。

触覚運動系を満たす、視覚情報、聴覚系も興味あるもので注意を惹く

発達心理学から言えば、子どもは触覚運動系がまず発達し、次に視覚系、最後に聴覚系で情報を処理するようになります。

行動で言えば、手で触れるものに最も興味を持ち、次に目で見てわかるものに興味を示し、最後に音声の言葉で脳内にイメージを持てれば、適応的に振る舞えます。

先生の音声の言葉で、脳内にイメージを持てないで、参加度が低くなる子どもについては、①身振り模倣運動を増やす、➁脳外にイメージを見せる、③その子の興味関心を学習や会話に使う、この3つが重要です。

取り掛かりやすいパズルは、ソーシャルスキルトレーニングのための着席導入などに、通級指導や個別指導で使えます。

触運動を満たす。アポロ社35ピースパズル

図鑑かるたは、朝の会や帰りの会で、毎日1枚ずつ違った「かるた」が配布され、子どもが毎日1枚読めるという活動は、どうでしょうか。

拡大コピーして塗り絵をしたり、週末にコピーをもらえたりするのも良いと思います。

1日や週末の楽しみになるかと思います。

手で触って触運動を満たす。セリアのかるた \110 

先生が、毎日1話読んでくれる、あるいは雨の日の昼休みに貸してくれる、そんな使い方はどうでしょうか。

視覚情報を楽しむ。ふりがなあり。ダイソー\110

低学年の子どもであれば、ソーシャルスキルも、以下の画像のような、触運動が満たされる木製の填め板パズルで、話し合います。

スキルトレーニング「立ちません」など

填め板でのソーシャルスキルトレーニング後は、小さな名刺カードに印刷したものでも、自分で「パンチしない」を選び、約束しました。

名刺カード「パンチしない」

落ち着いている時には、ルールが分かる子どもさんです。

興奮した時に、ルールをすっかり忘れるようです。

脳外の視覚情報によるソーシャルスキル情報を、1~2年間は提供し続けます。

また学習参加への動機づけは、その子の興味のある分野のプリントにします。

インターネットの香川照之プロデュースサイトから
インターネットの香川照之プロデュースサイトから

学研プラスから、図鑑漢字シリーズが、4種類、発売されています。

小学校で習う1026字のドリルプリントとなっています。

「昆虫、恐竜、危険生物、新幹線」の4種類です。各880円。

カラー写真がたくさん使われています。

国語の漢字と、理科の観察文章が、一体となった作りになっています。

一般のプリントでは、参加しにくい子どもさんの、注意をとても引き付けるドリルだと思います。

漢字を書くマス目が小さいので、低学年の子どもさんには、拡大コピーしてあげることが必要かと思いました。

学研プラスの図鑑漢字ドリル1~6年生昆虫
カラー画像、カラーコピー、であることが子どもに重要。

書くことを嫌がる子どもさんや、まだ習っていない漢字がプリントにあるときは、シールに漢字を書いておき、シールを選ばせて貼らせると、取り掛かりやすいです。

はがせるシールであれば、また空欄にして、プリントとして使えます。

確定域、自全態、踏み出し

得意な領域(確定域かくていいき)での満足感(自全態じぜんたい)と勢いに乗って、他のプリントや学習にも、踏み出せると考えます。

それが、梅津八三の心理学における、確定域の共感と拡大➡確定域での自全態➡新しい踏み出し(苦手への踏み出し)ということなります。

先生方が行動変容を期待している子どもの、確定域の情報を本人や保護者から集めて、学習場面でも活用してみてください。

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