5歳だった花ちゃんをもらうとき、お世話をしていた保護主さんは言った。
「1年くらいすると、花ちゃんの可愛らしさが出ると思います。」
その通りだった。
花ちゃんは、もらって半年くらいで我が家に馴れ、1年くらいで私に馴れた。
猫の朝のルーティーン
花ちゃんの1日は、以下のように始まる。
朝は私が起きるまで、大抵は花ちゃんも、人間のベッドの上で寝ている。
2月になって、暖かい夜もあって、夜間のオイルヒーターを切ったまま寝たら、明け方寒いのか、花ちゃんが布団の中に入って来ることもあった。
たまに、花ちゃんの方が先に起きて、ベッドの上で香箱座りをして、じっと待っていることもある。
最近では、朝の日向ぼっこを予定して、日向ぼっこの椅子の上で待っていることもある。
私がカーテンを開けると、朝日のあたる椅子の上で、朝の毛づくろいを始める。
この毛づくろいは、本格的ではなく、朝ごはんまでの繋ぎの時間だ。
私がキッチンに立つと、足にすり寄って来てエサを要求する。
夜、花ちゃんの歯に、歯磨きジェルを付けた後は、花ちゃんに何もあげないから、朝のちゅーるアペティートが一番の楽しみらしい。
空腹の朝なら、花ちゃんの食いつきがいいかと、朝はヒルズの消化ケア i/dを、スプーンですりきり1杯あげている。
花ちゃんは、それに不満だ。
薄くて食べやすい、まぐろ味のミオコンボプレゼントを食べたがる。
花かつおをあげてごまかすと、花ちゃんは、花かつおは食べる。
この時点では、花ちゃんは、まだヒルズの消化ケア i/dは食べない。
ヒルズの消化ケアi/dは、チキン味しか販売されていない。
花ちゃんは、まぐろ味が好きなのだ。
私は、花ちゃんがヒルズの消化ケア i/dを食べない反応は無視して、朝ごはんの支度を続ける。
花ちゃんも負けじと、ミオコンボプレゼントまぐろ味をくれと、その袋が置いてある真下に行って鳴く。
賢い。
ミオコンボプレゼントまぐろ味は、花ちゃんが少し軟便になる。
軟便になると、猫砂のお掃除が毎回大変になるので、私はそれを避けたい。
それで私も負けじと、花ちゃんのミオコンボの要求を無視する。
二人の無言のバトルが、何分か続く。
花ちゃんの要求に私が応じなければ、花ちゃんは諦める。
花かつおを食べ終わると、日向へ行ってしまう。
お腹が空いているはずなのに、ヒルズの消化ケア i/dは食べない。
私の朝食の支度が終わる頃、花ちゃんはそろりと戻ってきて、静かにヒルズの消化ケア i/dを食べ始める。
食べ終わると、日向ぼっこの椅子に昇って、朝食後の丁寧な毛づくろいを始める。
猫の昼間の様子
朝と夕方、花ちゃんは外への見回りの代わりに、窓を開けて欲しがる。
ガラス越しでなく、じかに外を見たいのだ。
冬なのでエアコンをつけてしまうと、それができない。
花ちゃんは、冬の今は窓開けを諦めて、日向ぼっこをする。
休日の昼間、気温が高く、風がないとき、窓を開けてやると、網戸から日差しを浴びて、花ちゃんはとても喜ぶ。
花粉が入るので、私は窓開けを避けたいのだが‥‥‥。
私が休日で家にいるときは、私の近くで花ちゃんはお昼寝をする。
日差しがたっぷりと注ぎ、天気の良い日は、大抵、外が見える窓辺のお昼寝だ。
窓辺の猫台に上がって、毛をすいてくれと鳴く。
可愛い。
岩合光昭さんの世界ネコ歩きの再放送を、昼間、一緒に見てくれることもある。
花ちゃんは賢くて、日差しがない曇りの寒い日は、人間のこたつに入ってくるか、ベッドの上の電気毛布でお昼寝をする。
猫は、自分の快適を保とうとして、様々な工夫をして過ごす。
しかもそれは、与えられた範囲の環境の中での、精一杯の工夫と快適だ。
生命活動に順応する方向しか持っていない。
花ちゃんは、留守番している時、寒い日はベッドの電気毛布と羽毛布団に潜っている。
エアコンのタイマーをかけ忘れて出かけても、花ちゃんが暖を取れるということがわかった。
猫の夜の過ごし方
夜は、夕ご飯が済むと、また丁寧な毛づくろいをする。
毛づくろいが終わると、大抵、私の側に来る。
花ちゃんのベッドで、のんびり休めばいいと思うが、窮屈な椅子の上で、私のパソコン仕事が終わるまで、長いこと待っている。
8時過ぎには眠くなる花ちゃんだが、10時でも11時でも、そばの椅子で待っている。
そばに来るということが可愛い。
そばにいるということが可愛い。
そばで待っていてくれるということが可愛い。
譲渡してくれた保護主さんが教えてくれたとおり、一年で可愛い家猫になった。
猫の言語行動
花ちゃんは今のところ、私の「花ちゃーん」「ご飯」と「遊ぶ?」の3つの言葉を理解するようだ。
「ご飯」の時はちゅーるアペティートを見せて、「遊ぶ?」の時はカシャカシャを見せて繰り返していたら、言葉で飛んでくるようになった。
花ちゃんは、椅子に昇り、IHヒーターレンジに上り、ちゅーるアペティートが置いてある真下で、その方向を見上げて鳴き、私を見る。
カシャカシャが置いてあるところでも、垂れ下がっているカシャカシャを、口や手で触って鳴いて、私を見る。
私を見る時、要求や伝達に思える。
要求や伝達は、キャッチすれば強化され、強い信号となる。
相手がキャッチしなければ、消えていく。
猫も人間もそうだ。
花ちゃんをもらってくる時、保護主さんが持たせてくれたカシャカシャは、使っているうちに段々抜け落ちて、キラキラ紙の分量が半分に減った。
花ちゃんは、このカシャカシャを、最も喜ぶ。
このカシャカシャでじゃれさせると、花ちゃんの目が興奮してまん丸になる。
昨夜のような地震や、長期化するコロナの不安もあるが、いつか花ちゃんを連れて、保護主さんの保護猫協会に、このカシャカシャを買いに行きたい。
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