6 花ちゃんの毛繕い
私は花ちゃんのお腹の毛が、脇から中央に寄って盛り上がっている毛並みが、好きだ。
私は、猫、おなかフェチ、というところだろう。
猫の毛を撫でるときは、犬の毛を撫でるときより、10倍、人を癒すのだという。
それくらい、猫の毛はフワフワして、柔らかい。
ねこじゃすり
花ちゃんを迎える時、大流行の、ワタオカの「ねこじゃすり」という、撫でるヤスリを買ってみた。
花ちゃんは、ちっとも喜ばなかった。
猫にも、それぞれが喜ぶ、個有の感覚というものがあるらしい。
猫舌とろん
次に、ラッキーウィンクの「猫舌とろん」というのを買ってグルーミングしたら、これは目を細めてうっとりし、舌をちょこんと出して喜んだ。
どうも猫にも、物によって、感触の好き好きがあるらしい。
我々の、服の肌触りの好みとか、味の好みとかと同じだ。
私が、ピンクの猫舌とろんを見せると、花ちゃんは分かって、撫でてほしくてそばに来る。
我が家に来て、初めて花ちゃんから私の膝に乗った。
猫舌とろんは、たぶん、母猫が頭を舐めてくれるような感触が、あるのだろう。
人見知りの花ちゃんが、飛んでくるくらいだから。
母猫の、舌の感触に近いに違いない。
花ちゃんを撫でたいときは、この猫舌とろんで釣る。
これで撫でると、クークーと鳩のような鳴き声で、喉を鳴らして喜ぶ。
花太った猫の花ちゃんの毛づくろい
花ちゃん自身も、これまで飼った猫たちと同様に、熱心に自分で毛繕いをする。
体重7kg弱とだいぶ太っているので、背中の下の方を舐める時、達磨さんのようにゴロンと転ぶ。
それが可愛い。
花ちゃんの毛繕いは、独特だ。
自分の下腹からお尻を、多くの猫ちゃんたちのようには、太っているために丸まって舐められない。
お腹のタフタフを、自分の手で持ち上げる仕草をして、その手を舐める。
お腹を持ち上げ、手を舐め、お腹を持ち上げ、手を舐めて、毛繕いをする。
先日、岩合光昭さんの「世界ネコ歩き」ローマ編で、これと同じ毛繕いを見た。
花ちゃんと同じキジトラの太った猫が、最後の撮影シーンでそうやっていた。
感激した。
猫は太っていれば、同じような舐め方を、自分で開発するのだ。
ちょこんと舌を出して喜ぶ猫
日なたで花ちゃんの背中を撫でると、舌をちょこんと出して喜ぶ。
これもまた可愛い。
花ちゃんは、保護された時から前歯がなかったそうだ。
それで、舌が出やすいらしい。
人間もリラックスすると、歯や舌から力が抜ける気がする。
二代目猫のクーちゃんも、舌を仕舞い忘れている猫だった。
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