夏休みの宿題の追い込みの、読書感想文に取りかかっているご家庭も、多いかと思います。
今回は、私が「脳外作文」と呼んでいる、読書感想文や作文の手伝い方を、改めてご紹介します。
以前、猫ちゃんブログでも、「作文を取り掛かりやすくする方法 」としてご紹介しました。
ホワイトボード、メモ用紙、付箋紙、単語カード、いらない紙、原稿用紙など、ご家庭で準備しやすいものを用意してください。
苦手な読書感想文に取り掛かるまでの声のかけ方
まずは、現勢の保障の意味で、「あと2日で夏休みも終わりだね」と、夏休みが終わりになってしまう残念な気持ち、2学期が始まる億劫な気持ちに、共感すると良いです。
次に、苦手への共感の意味で、「お母さんも、夏休みの宿題で一番苦手だったのは、読書感想文だった。」と苦手に共感して、子どもさんの目を見て、ニヤッとするのが良いかと思います。
あるいは、「一番最後の宿題を仕上げて、一緒に美味しいカレーでも作ろうか」と、楽しみを共有するのも良さそうです。
さらに、確定域の意味で、去年おととしの、読書感想文や作文、1学期にすでに書いた文章を、「何々について書いた文章、あれ、よかったね」と褒めて、良い気分にさせてから、感想文に取り掛かると良いです。
読書感想文や作文のポイントは、感想を考える、段落を構成する、文章を書き写す、の3つの仕事に分割することです。
はじめに、感想を考えます。
本に書かれていた内容を大人が質問して、それに対する子どもの答えを聞き取って、大人が付箋紙やカードにメモしていきます。
子どもは、大人に書いてもらったカードを、並べて読みます。
次に、文章全体の構成を考えます。
ホワイトボードやいらない紙に、4つの大きな四角の枠を書きます。
これが、脳の中に、4段落を構成する、ということと同じ、脳外の空間構成になります。
4段落は「はじめに・次に・そして・最後に」あるいは「第1に・第2に・第3に・最後に」と段落の接頭語で分けます。
付箋紙やカードに、接頭語「はじめに・次に・そして・最後に」を、大人が書いてあげてください。
段落の接続詞は、全ての文章が出来上がってから、最後に変更しても構いません。
題名も、最後に変更しても大丈夫です。
その4段落に、はじめにメモした子どもの感想の付箋紙やカードを、子どもと一緒に並べていきます。
4つの空間ができたら、子どもが思いついた感想、大人がメモした感想を、一緒に並べていきます。
カードを並べて、目で見ていくと、子どもから新しい感想が出てくることも、多いです。
大人が書き足してやりましょう。
子どもが自分の考えた文章を、書いてもらったカードで見る作業は、大人がパソコンで文字を見ながら文章を考え、削除したり追加したりする文章構成と同じ方式ですね。
この上下の画像の作文の事例は、文章の基礎である5W1H作文、「いつ・どこで・誰が・何をした・どう思った」のプリント枠を使って、付箋紙作文を構成しています。
段落ごとにまとめられたら、最後は原稿用紙への清書に移ります。
子どもが清書する際、文字を写し間違ったら、「こうかな? それともこうかな?」と、大人が誤答と正答を並べて書いてみせます。
子どもが正答を選んだら、間違った箇所を、大人が消しゴムで消してやります。
書くことが苦手な子どもにとって、一度書いたものを消すという作業は、非常に苦痛です。
完成したものを、「やり直せ」と言われているのと同じだからです。
書くことが苦手な子どもにとって、苦手なのに一生懸命書いたことに対して、①間違い・勘違い・ミスを指摘されて傷つき、➁さらに消しゴムで自分の努力を消して修正するということは、本人は二重に大変なのです。
書くことが楽な人にとっては、なかなか分かりにくい、子どもの気持ちです。
かつて、G 大学の霜田先生は、「分厚い軍手をはめて、細い鉛筆を持って、6 mm 罫のノートに、あなたの綺麗な文字を、急いで書いてみてください。45分続けられますか?」と、書字の苦労を体験させてくれました。
書くことに苦手さを持っている場合は、本人修正が難しいので、大人が消しゴムで消してやりましょう。
間違い・勘違い・ミスに対しては、正答や類似解答を提示して、本人に見比べてもらって、本人が納得して選択し、本人が修正するということが、最も自尊心を傷つけず、投げやりや回避を防げます。
清書に取り掛かったら、「続いて書くんだね」と褒めましょう。
途中も何度も励ましの意味で、「集中しているね」と褒めましょう。
書き上がったら、「ひゃー、完成した、驚いた!」と褒めましょう。
取り掛かり・途中・完成と、最低でも3回褒めることが可能です。
途中で嫌になっても、「ここまで頑張ったから、続きは、明日でいいねぇ」と、ニコニコして先延ばしにしましょう。
読書感想文や作文の手伝い方まとめ
感想の単語や文章を考える、付箋紙やカードで全体を組み立てる、最後に清書する、という方法が、読書感想文や作文のコツです。
脳外作文、付箋紙作文、カード作文と、呼んでいます。
考えることと、構成順序と、清書して書くことの3つを、脳外で行なうやり方です。
2学期の始業式に間に合わなかった時は、土日を挟んで月曜日に提出しましょう。
以下のアプリも、覗いてみて、子どもさんに合うようだったら、お試しください。
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