作文を取り掛かりやすくする方法

教材No.24-1 脳外作文

 教材No.17(2020/9/13)~23(2020/9/20)の文章構成の学習で、子どもの書く負担を減らして、考えることに集中してもらうために、単語カードによる文章の構成を継続してきた。

作文も同様にして、単語カードを利用すると、子どもは作文に取り掛かりやすい。

脳内で組み立てにくい文章を、脳外で目に見える単語カードの操作で、組み立てられるからだ 。

教材No.24-2 付箋紙の5W1H作文

学習が進み、学年が進めば、 単語カードより小さいサイズで、筆箱に入る付箋紙を利用して、文章を組み立てることができる。

脳内の言葉を、脳外の付箋紙にメモし、作文の構想を練る。

我々がパソコン画面上の文字を見ながら、脳内の考えと照合し、追加したり削除したりして、文章を作るのと同じ作業を、付箋紙で行なう。

先生は、写真や絵事象と、付箋紙と、作文用紙を用意する。

➀写真や絵事象を見せて、「いつ?」「どこ?」「誰?」「何?」「どうしてる?」と、子どもにインタビューしながら、子どもの言葉を先生が付箋紙にメモする。

➁子どもに写真や絵事象を見せて、子ども自身に、付箋紙に書かれた言葉を並べさせる。

付箋紙を並べた作文を読んでもらい、続いて並べた付箋紙作文を見ながら、もう一枚の作文用紙に写し書きさせる。

教材No.24-3 辞書表の5W1H作文

③ 「いつ?」「どこ?」「誰?」「何?」「どう思った?」の辞書表を手がかりに、

④写真や絵事象を見て、作文を書く。  

教材No.24-4 短い文を読んだり書いたりする 

「いつ?」「どこ?」「誰?」「何?」「どう思った?」などの疑問詞が、まだ難しい場合には、

⑤様々な写真等を使って「これは何々です。」など、叙述の短文を先に練習する。 

作文のお手本として、文章の読みの練習が必要であれば、くもんの文カードなどは、絵と2語文の文章があるので、読みの練習に良い。

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絵のようなイメージがあるときに、絵という意味を見て、文章を読むことが、子どもにとってはわかりやすい。

幼児の絵本や小学校1年生の教科書に、絵がたくさん使われている理由である。

その後、子ども本人の小さい時からのアルバムなどから、1枚ずつ写真を見て、短い文章を語れれば、素晴らしい。

そうやって、写真や絵事象を文章で語ることも行ない、再び作文にチャレンジすることもよい。

作文は、文章を読む力、事象を言葉にする力、言葉を脳外で組み立てる力、書き写す力、そして言葉を脳内で組み立てる力、組み立てると同時に書く力、ひらがなだけでなく漢字で書く力、などを必要とする、非常に複雑な作業である。

紙だけ渡して、「昨日の旅行の作文を書きなさい」と言っても、文の構造化が分からず、頭は真っ白で、作文を嫌いになる。   

教材No.24-5 国語・総合の授業や 自立活動の作文学習に使える 

経験を重ねると、下の画像のように、単語カードで作文や感想文を脳外に構成でき、付箋紙や白紙単語カードで言葉をあとから増やすことも出来る。

名詞をつなぐ助詞や、接続詞を、後から加えることも可能だ。

大きな作文用紙に書くことを嫌う子どもも、単語カードや付箋紙のような小さな狭い空間には、書くことの抵抗が少なく、短い文章を書くことが起きやすい。  

教材No.24-6 時系列作文・穴埋め作文・起承転結作文

その他にも、作文に取り掛かりやすい工夫がある。

時系列作文

時系列の矢印線分があるだけで、時間経過をを思い起こしやすく、直接作文プリントに文章を書きやすい。

穴埋め作文

書く作業を嫌がる子どもには、( )への穴埋め作文で、書く分量を減らす。

あるいは、選択肢の言葉に、丸を付けて、作文を取り掛かりやすくする。

1枚目が取り掛かりやすいと、取り掛かるエンジンがかかりやすく、一旦エンジンがかかれば、2枚目は先生の狙う作文用紙に書くことが起きやすくなる。

 苦手への踏み出しには、得意なことから。起きやすいことから、取り掛かることが大事だ。

起承転結作文

本を読んだ感想を、起承転結の4つの段落で書かせる。 

定型の単語カード「第一に」「第二に」「第三に」「最後に」を用意する。

定型の単語カードは「はじめに」「次に」「そして」「最後に」でも良い。

保護者、や先生が、子どもに本の感想をインタビューし、単語カードに短文で4点メモしてやる。

それを子どもが1から4まで並べ替えて、作文の構想の柱とする。

大きな柱が決まると、それについて細かいことも、後から書き加えやすくなる。

全く書かないより、短い感想が書けると良い。

感想を話す(音声)。➡カードで組み立てる。➡カード文章を増やす。➡作文用紙に写す(書く)。

以上のように、「思考➡構成➡書写」と分業にすると、大人も手伝いやすく、子どもも作文が書きやすくなる。

作文の宿題に、お試しください。

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