10 老化の始まり
あるとき、掃除機をかけていて、クーちゃんの段ボール製の爪研ぎが、全く減っていないことに突然気が付いた。
そういえば、クーちゃんがカリカリと音を立てて、爪研ぎをしている姿を、このところ見ない。
また、身体の毛のお手入れの終わりに、クーちゃんが爪の間をかじって、爪のお手入れする姿も見なくなっていた。
猫の爪が丸まる
以前はジュウタンのあちこちで、クーちゃんのお手入れ後の抜け爪を、見つけることがあったが、そういえば最近、抜け爪を見かけない。
気を付けて、クーちゃんの歩き方を見ると、少し変だった。
クーちゃんを抱っこして、爪を見た。
クーちゃんの爪が丸まって、肉球に食い込んでいる爪もあった。
インターネットで調べたら、老猫の爪にそういうことが起きると書いてあった。
爪とぎをしないのは猫の老化の始まり
17歳のクーちゃんの、老化の始まりだった。
初代猫の「お母さん」は、12歳の最後まで、段ボールで爪研ぎをしていた。
爪を研がなくなる年齢まで、長生きする猫は初めての経験で、気付くのが遅れた。
急いで動物病院に連れて行くと、2千円で爪を切ってくれた。
それ以降、私もたまにクーちゃんを捕まえて、クーちゃんの爪切りをするようにした。
クーちゃんの年齢を考えた世話が、できない飼い主だ。
健康でお金のかからない猫
クーちゃんは4年間健康で、お金のかからない猫だった。
世話する費用は、食費とトイレ代と年に一度の予防接種だけだった。
食事は、カツオ味のカリカリとウェットフードが好きだった。
トイレはユニチャームのデオトイレ、ペットシーツ、猫砂は緑茶消臭で、私は糞尿片付けも楽をしていた。
野良猫の平均寿命
野良猫の平均寿命は3年だが、20歳まで長生きする家猫も珍しくない時代になった。
漫画家の大島弓子さんの「キャットニップ」を読むと、野良猫の病気と治療に東奔西走する様子が、楽しく切なく書かれている。
クーちゃんのように、丈夫で長生きの猫は世間では少ないようだ。
初めから11歳までは家猫だったクーちゃんは、猫としたらとても健康で長生きの猫だった。
私は、クーちゃんの健康さに恵まれた。
猫のご長寿表彰
クーちゃんは、お正月に18歳になった。
18歳で、日本動物愛護協会から、ご長寿表彰を受けた。
我が家に来てから、丸5年が経った、そんな頃だった。
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