子どもの行動を心理学的に理解して子どもが喜ぶ教材を作る方法

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2021年8月、4回に渡って投稿した、8/9子どもの行動、8/11言葉の発達、8/12教材の系統性、8/14子どもへの敬意とアプローチの仕方、をまとめたいと思います。

猫ちゃんブログは、教材ブログでもあります。

子どもたちが0歳から楽しく遊べるおもちゃ・教材
保育園や特別支援学校・特別支援学級の子どもたちが、目で見てわかりやすく、操作して楽しい教材
通常学級で特別支援を必要とする子どもたちが、取り掛かりやすく、記憶を助ける教材
保護者、保育士さん、児童発達支援通園施設や放課後デイサービスの先生方、作業療法士さんや言語聴覚士さん、幼稚園・認定こども園、学校の先生方が欲しかった教材

を、2020年8月から、このブログで紹介してきました。

教材を作るには、子どもの行動理解ことばの発達の理解が欠かせません。

子どもの行動を心理学的に理解するときに、私の脳内には、以下のような図があります。

①相互障害状況 ➁行動理解 ことばの発達の段階 ④教材作りは内包から ⑤接近仮設

今回は、この図の右ななめ下半分について、特に詳しく説明したいと思います。

①子どもとの係わりのスタートは、相互障害状況(梅津)

相互障害状況とは、まだお互いに分かり合えない状況を言います。

子どもが泣いている、怒っている、暴れている、宿題をやりたがらない、教室離脱した、学校へ行かない、家出した、喧嘩した、など、そういう時は相互障害状況です。

子どもを取り巻く環境との間で、何かがあったから、そういう結果になっているのです。

子どもだけに障害があると考えるのではなく、係わり方が分からない自分も障害状況にあると言えます。

本人変容を求めるのでなく、子どもの環境である大人が変わろうと努力した結果、相互障害状況が軽減される場合も、たくさんあります。

大人が子どもの「見えない気持ち」を絵や文字に描いて見せると、子どもにわかりやすいです

②「子どもの行動理解」は梅津八三の心理学的行動図から

救急行動

泣く・怒る・暴れるなどのパニックは、起こさないほうがいいですね。

選択できる予告で、予防する方が良いです。

予防が大事だけれど、万一パニックが起きてしまったら、クールダウンの部屋や本人が落ち着ける遊びが大切です。

例えば、パーテーションの囲みの中で一人になる、イヤーマフやヘッドホンをする、粘土遊びをする、図鑑を見る、レゴブロックをする、絵を描く、折り紙を折る、体育館で卓球をする、など、子どもが落ち着ける好きな遊びは何か、事前に情報を集めておきましょう。

好きなことを一人ですることで落ち着く子どももいるし、大人が口出しせず手だけ貸してクールダウンを見守って欲しがる子もいます。

「大丈夫だね、落ち着けたね、クールダウンできたね 」など、子どもが落ち着いてから、できたことに対して声をかけましょう。

出来ない時は、「大丈夫、大丈夫。時間がかかるよね」と、励まして見守りましょう。

「何々もあるからね、何々もできるよ」と、好きなことを予告して、気持ちが切り替わるように提案することも必要です。

気持ちの切り替えには、最低15分は必要だと思っておきましょう。

クールダウンの部屋
回避行動

勧めた教材を投げる行動も、プリントをくしゃくしゃにして断る行動も、席を離れる行動も、教室から離脱する行動も、登校しない行動も、子どもたち本人にとっては身の守り行動です。

現勢げんせいの保障

単なる回避行動ではない、子どもの身の守り行動だと理解できれば、今の子どものその勢いを保障してあげたいと思えます。

「子どもに寄り添う」とは、子どもの考え方に賛同することです。

例えば、「そうかぁ、分かったよ、そうなんだ、そうだったんだね、そうだね、そうだよね、その通りだね、なるほど、そういう事ってあるね、そう感じたんだね、そうだそうだ 、………」などです。

お母さんが台所で夕飯を作りながら、先生が子どもの隣でプリント作業をしながら、子どもに、上記のような寄り添う声掛けをすることも有効です。

気持ちをわかってほしいんだよね
緩衝かんしょう行動

子どもは皆できることをします。

できることをすることで、本題に取り掛かる勢いが付きます。

実を言うと、私もそうです。

自宅で書類仕事に取り掛かるのは、私に起きにくい革生行動です。

その手前で、たくさんの緩衝行動をしないと、目的の革生行動に踏み出しません。

冷蔵庫を開け、お茶を飲み、テレビをつけ、リモコンでチャンネルを変え、パソコンを立ち上げ、メールをチェックし、ヤフーショッピングでお買い物をして、夕方日が落ちる頃、ようやく提出が明日に迫った書類仕事に取り掛かります。

回避行動とも言えますが、自分が今できる、たくさんの緩衝行動をすることで、本当にゆっくりと、本題に近づいているわけです。

苦手なこと・起きにくいことに対しては、子どもたちも、そのように本題に近づきます。

いきなり一番難しい問題をやってもらうよりは、よく知っている復習から入り、簡単にできる助走から入り、楽々できる問題から取り掛かると、苦手なこと・難しいことへの勢いが付きます。

確定域かくていいき

食べ物、昆虫、恐竜、魚、動物、電車、新幹線、国旗、トミカ、きかんしゃトーマス、ドラえもん、ウルトラマン、戦隊ヒーロー、ディズニープリンセス、ポケモン、ポケモン GO、きめつのやいば、となりのトトロ、スーパーマリオ、どうぶつの森、マインクラフト、ドラゴンクエスト、ファミリーレストラン、お店のロゴマーク、ぬいぐるみ、お絵かき、工作、パソコンによる文字学習・算数、など、その子どもの好きな確定域は何なのか、そこからコミュニケーションも、教材作りも可能です。

革生かくせい行動

確定域を十分横に広げて楽しむと、満足して気持ちは自全態にいたります。

その満足感や達成感から、苦手だったことにも、ちょっと踏み出すことが起きやすくなります。

これまでなかなか起きなかった苦手な行動へのチャレンジ、これまで持っていなかった新しい行動に踏み出すことを、生活に革命的な変化が起きたという意味で、革生行動と言います。

③図の最下段にある「ことば」について

「子どものことばの発達」は、梅津八三の言語行動の系譜で学べます。

1.子どもの行動から何をしようとしているのかの「自成信号」を読み取る

2.身振りなど、お互いの合図にできる「象徴信号」を作る

3.マークや漢字など、事象と結びつける「形態質系信号」を学習する

4.ひらがな文字や作文、加減算など数の学習の「分子合成系信号」を高次化していく

上記については以下の投稿で詳しく述べています。

子どものことばの発達を理解する梅津八三の「言語行動の系譜」

④図の左の「教材作成」について

子どものことばの発達のための教材は、中野尚彦の「内包的対応関係・象徴的対応関係・外挿的対応関係」の教材を作ります。

玉入れから文章構成教材まで、以下の投稿で既に述べました。

子どものことばの発達をうながす教材を作る中野尚彦の「文構成行動の図式」

⑤教材を作って子どもに係わる時に心がけるアプローチの仕方は

梅津八三の接近仮説については、以下でも述べました。

木村允彦の生活体と梅津八三の接近仮設からソーシャルスキルトレーニングを考える

子どもと係わる時は、

1.合図にまだならない、自成信号を読み取ります。

2.子どもがこだわっているものを大切にして、子どものこだわりに共感し、同行します。

3.子どもがこだわっている好きなものを使って、内包的・象徴的な教材を提案します。

4.子どもが好きなもの・楽しんだものは、得意な領域なのでさらに、バラエティを作って、豊かに横に広げます。

5.確定域でコミュニケーションを深め、満足そうな瞬間に、ワンステップアップした教材を提案します。

6.新しい活動や苦手な活動を、おまけでちょっと提案します。

7.子どもが踏み出してやってみれば、なんだ、これもできた、あれもできた、という感じで子どもに笑顔が溢れます。

8.同時に、係わる自分も嬉しいです。

9.子どもからもらった喜びで、また、育児や仕事を頑張ろうと思えます。

以上のようなことを、脳内で考えて、目の前の子どもと係わっています。

すると、2021/8/14に、コメントをくださったコスモスさんのように、係わりの糸口が見えにくかった子どもさんとのあいだで、好きなものの教材を介した楽しいやり取りが起きます。

子どもさんとコスモスさんの、笑顔が浮かびますね。

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子どもたちが教えてくれる行動理解や、子どもたちが喜ぶ教材を、これからもブログで皆さんに紹介していきたいと思います。

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