16 花ちゃんの眠り
花ちゃんが、NPO法人「日本動物愛護福祉協会」から我が家に譲渡されて、10か月になる。
花ちゃんの暮らしかた歌が、大体わかってきた。
花ちゃんは、先代猫のクーちゃんより、あまり寝ない。
まあ、クーちゃんは13~19歳と高齢猫だったから、20時間近く寝ていたのかもしれなかった。
クーちゃんが我が家に来てからは、昼も夜も長く寝ていることが、クーちゃんの長寿につながっていたと思う。
それに比べると、6歳の花ちゃんはまだ若いからか、昼も夜も睡眠時間が短い気がする。
何時間でも外を眺めている猫
花ちゃんは4~5時間続けて寝ると、あとは起きている。
猫は夜行性だから、花ちゃんは夜中寝ないで、ベッドで香箱座りして起きていることもある。
騒いだりしない。
静かに起きている。
机がひんやりして気持ちがいいのか、私のパソコンデスクで朝から寝てしまい、午前の仕事が渋滞することもある。
大抵は、朝ごはんが済むと毛繕いもせず、窓を開けてくれと私を見つめる。
猫は、じっと見つめる目が、言葉だ。
南窓を開けてやると、その定位置に腹ばいに陣取る。
花ちゃんは目がいいので、網戸は苦にならないらしい。
昼間はめったに外猫は通らないのだが、午前中いっぱいは、そこにいて、飽きずに外を眺めている。
車が通るから、視界に小さな動きと変化があって、それでいいのだろう。
言葉を話せなくなった97歳の親が、病院の窓から見える山や緑の景色を、車椅子から飽きずに何時間も眺めていたことを思い出す。
言葉のない、じっと見つめる静かな時間は、穏やかな、優しい時間だった。
花ちゃんも、幸せそうに飽きずに外を見ている。
そこへ視線を重ねると、私も静かで平和な気持ちだ。
猫の体内時計
花ちゃんには体内時計があるらしく、昼12時頃は、むっくりと起きてきて、「ニャー」と鳴き、じっと私を見上げる。
昼ごはんの要求だ。
体重が7 kg 近いはなちゃんのお昼は、カロリーのことを考えて、ドライキャットフードはやらないようにした。
花かつお一つまみと、堀川のカニ風味かまぼこ50%塩分カットサラダ「アラスカ」(10本入り100円)1本だ。
カニかまぼこは冷蔵だし、不消化なので、1本を割いてほぐし、包丁で長さを4等分して与える。
カニかまは、初代猫のお母さんの大好物だった。
花ちゃんは今、花かつおは、アイシアの猫用おやつ金缶無垢「まぐろぶし」が、ふわりとしていて一番好きらしい。
午後は、窓ガラスに背中を付けて温まり、昼寝をしている。
暑い日は、窓から20センチくらい離れて寝ている。
雨の日は、窓を開けてもらえないからか、一日中、長く寝だめしているようだ。
私が帰宅すると、夕食を食べ、丁寧な毛繕いをして、花ちゃんは夜8時頃から眠そうにする。
「花ちゃんは早寝だ」と、前の保護主さんが言っていた。
夜は、目をショボショボさせる。
可愛い。
私が夜更かししていると、花ちゃんは先に眠ってしまう。
夜8時ごろからぐっすり寝ると、深夜から明け方にかけて、花ちゃんは窓辺で一人で起きている。
夜中のほうが、外猫の往来があるらしい。
静かで、世話のない花ちゃんだ。
やはり、成猫の雌猫を貰ってよかった。
花ちゃんに、出会えてよかった。
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