ゲームを禁止する話、ゲームを制限する話を、保護者から相談されます。
ゲームを禁止してハードやソフトを取り上げても、ゲーム時間を減らしても、子どもの脳が快感を諦めるのは難しいです。
快感を諦められないので、反抗したり暴言を吐いたり、閉じこもったり昼夜逆転したりします。
子どもが好きなゲームを否定しない
私だと、「チョコレートやコーヒーを我慢しろ」と言われると、今、つらいです。
先のことを考え、全体を見ることができる大人でも、今、好きなものを我慢するのはつらい。
でも大人だから、将来の動脈硬化や利尿作用を心配して、チョコレートやコーヒーの軽減調整が起きます。
先のことを考えにくい、行動調整が未熟な子どもであれば、なおさら「好きなものを我慢するのはつらいはずだ。」と理解することが、ゲーム時間軽減の出発点です。
大人は、子どもの脳の発達の偏りを心配して、ゲームを1~2時間程度にさせたいと思いますね。
子どもの希望でなく、大人の希望なのだから、ゲームに関して工夫していくのは、大人の役目です。
「ゲームをしている時、この子は何もかも忘れて没頭し、楽しいのだ!」という、肯定的な現勢の保障があれば、大人の肯定の雰囲気は子どもに伝わります。
「ゲームを好きなんだね。好きなものを我慢するってつらいね。」という共感があれば、ゲーム時間軽減の行動調整が可能です。
見えない時間をタイムタイマーで見えるようにしよう
子どもが夢中になってゲームをしている時、大人が「終わりの時間だよ」と言っても、子どもは聞く耳を持ちません。
目がゲームを見ている時は、耳と脳が働きにくいです。
時間を忘れて、ゲームに夢中になっています。
そこで、時間が見えるようになっている、タイムタイマーを使えば、子どもには減って行く時間が見えます。
時間の流れが見えるのはタイムタイマー➡数字が減っていくデジタルタイマー➡数字が変わるデジタル時計➡針が動くだけのアナログ時計、の順に時間の流れの見え方は難しくなります。
ゲーム依存になりやすい脳のタイプの子どもさんには、タイムタイマーのように、見えない時間が見えている状況が、行動調整しやすいです。
初めは、お母さんがタイムタイマーをセットして、そばに置きましょう。
ゲームを始める前に、自分でセット出来るようになれば、先の見通しを持ち始めたということになります。
子どもがゲームから一瞬離れた時にアナログゲームに誘おう
先のことは考えない、ゲーム以外が見えない子どもにとって、好きなゲームを禁止されると、反抗的になります。
大人からはマイナスに思える、ゲーム依存の消去よりも、ゲームに近いプラスの行動を作る方が、親子関係を良くします。
子どもがゲームに夢中になっている時間の中に、親子の時間、家族の時間を、少しずつ割り込ませて行きましょう。
区切りに誘うことが、切り替えを起こしやすくします。
トイレに立ったり、冷蔵庫に飲み物を取りに来たりしたときが、アナログゲームに巻き込むチャンスです。
ただ声をかけるのでなく、子どものそばまで、アナログゲームの一部を持って行きます。
トランプを子どもの手に持たせたり、ゲームのサイコロを手渡したりして、「一緒に付き合って」と誘いましょう。
手に何かを持たせることが、子どもの気持ちを左右します。
手に持たされ、手をふさがれると、それを解決しようと思うのが、人間心理です 。
子どもの好きなキャラクターのアナログゲームを探そう
大抵の子どもたちが好きなゲームに、 Minecraft マインクラフトという電子ゲームがあります。
この Minecraft に、人生ゲームのような、ボードゲーム版があります。
最近、病院の療育で、ゲーム依存の相談があると、この Minecraft ボードゲーム版を紹介しています。
私が Minecraft を知ったのは、2014年でした。
長く続いている、子どもが夢中になるゲームですね。
Minecraft にはボードゲームだけでなく、35ピース・70ピース・108ピース・150ピース・200ピース・300ピース・500ピース・1000ピースまでの、ジグソーパズルがあります。
一人で作るのは難しい、200ピースくらいの難しいジグソーパズルこそ、大人が一緒に手伝うチャンスです。
購入したら、最初に、パズルの完成見本を、カラーコピーします。
ピース数が多くて子どもには難しければ、大人がピースを探すコツ・つなぐコツを、そばで言語化して、うまくいくように完成するように、協力します。
アドバイスは、子どもがそのことを考えている時、困っている時が有効です。
子どもが考える前に、アドバイスを押し付けると、子どもは一緒にするのが嫌になります。
子どもが目でピースを見ている動き、手でピースを探す動きから、子どもの考えとタイミングを読み取りましょう。
例えば、完成図から見て取れる、ピース探しのコツは、
①直角のあるピースを4つ探して、4隅を決める。
➁直線のあるピースを探して、似ている色で分けて、4つの周囲から作っていく。
③ピースを色で分けて、空き箱に整理する。
④色数が少ないピースから、キャラクターの顔と身体の部分から、作る。
などですね。
まずは、色のグループでピースを分ける、セリアのセレクトケースが2つ必要かもしれません。
ピースの色分け保管のケースを買いに、100円ショップにも一緒に行けます。
完成のための共同作業が、電子ゲームに負けない絆を作ります。
子どもと絆を作るには子どもの確定域でやり取りする
好きなゲームや、好きなキャラクターに関するものならば、子どもの気持ちが動きます。
様々なキャラクターのご褒美シールなどもあります。
子どもの確定域を、行動調整に使います。
自分の好きなものに共感してくれる、家族が一緒に楽しんでくれると、子どもは少しずつ電子ゲーム以外の、対面アナログゲーム場面に、参加してくれます。
好きな物を取り上げられるつらさの理解、好きなゲームの共有、楽しみの共有があれば、一緒に対面アナログゲームをしながらの大人のつぶやき、「電子ゲームだけだと、脳の発達の偏りを心配していた。一緒に話をしながらこのゲームをしたかった。」と言う、大人の話に耳を傾けてくれます。
子どもの好きなキャラクターに関係するアナログゲームを探して、一緒に過ごす時間を作ってみてください。
ポケモン、スーパーマリオ、ONE PIECE、ドラゴンボール、どうぶつの森、すみっこぐらしなども、トランプやパズルなどが販売されています。
ポケモンカードゲーム ソード&シールド スタートデッキ100
子どもの好きな確定域を、電子ゲームだけでなく、人とやり取りするアナログゲームに広げて、家族のコミュニケーションと絆を新しく作ってください。
まずは大人が子どもの確定域に入り込むことで、家族とアナログゲームを共有でき、家事手伝いやお買い物などにも、踏み出してもらいましょう。
ユニクロの UTme でMinecraft のオリジナル T シャツも作れます。
2024年5月17日 ㈮から Minecraft 15周年の Tシャツデザインが選べます。
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