7月7日㈮、偶然、テレビ東京で「ガイアの夜明け」を見ました。
以前は、ガイアの夜明けやカンブリア宮殿をよく見ていたのです。
番組の途中から見たのですが、番組後半の、三角形の病院の看護構造と、セル看護という看護師さんの働き方に興味を惹かれました。
ガイアの夜明け「病院を再生せよ」再放送も、7月18日(火)22時から、BS171テレ東でありました。
物理的環境は大事 三角形の病院
清水建設が作った、神奈川県の海老名総合病院は、建物が三角形になっています。
三角形の頂点3箇所に、ナースステーションを配置すると、病室が見渡せて、看護師さんが病室にアクセスしやすくなり、病室や廊下の患者さんに、目が行き届くようになったそうです。
病棟を1日当たり約3~5km移動する看護師さんも、看護動線の短縮で働きやすくなりました。
特別支援教育でも、まず最初に物理的環境を整えることが、子どもたちと先生の行動調整を楽にします。
看護でも同じことが言えるんですね。
同じく清水建設が作った、兵庫県 川西市立総合医療センターも、看護動線の短い全室個室病棟(トリプルクロス病棟)です。
患者さんを観察しやすく、看護師さんの動線も短く、全室個室でも看護師さん1日1人当たりの総看護動線距離は3km以下になりました。
看護師さんの疲労が少なければ、いきいきとした看護ができますね。
ナースステーションでなく、病室に看護師さんがいる、セル看護
セル看護とは、看護師さんの動線のムダを省き、「患者のそばで仕事をする=患者に関心を寄せる」を実現する看護で、九州 福岡市の飯塚病院が開発した看護方式です。
「セル」とは、小部屋という意味だそうです。
病院に入院すると一般的には、朝と夕方の巡回と処置の他は、看護師さんはナースステーションにいて、入院患者にナースコールで呼ばれると病室に駆けつけます。
ところがこのセル看護は、4人部屋の病室に、看護師さんがずっといるのです。
看護師さんは、病状の確認、検温、血圧測定、清拭、問診などの巡回に加えて、これまでナースステーションで行なっていたパソコンへの病状の記入を、病室で行ないます。
看護師さんはほとんど病室にいて、患者さんのつらい様子や苦しい様子を、患者さんからの訴えの前に読み取って、積極的に丁寧な対応をします。
患者さんたちは皆揃って「安心」「嬉しい」と、闘病中でも笑顔があります。
患者さんの転倒事故も、減りました。
そして何よりも、ひっきりなしになっていたナースコールが静かになり、パソコン仕事などの残業も以前の1/5に減ったそうです。
患者さんは安心し、看護師さんは疲労が減り、全国10%の離職率が、飯塚病院では4%に減りました。
看護師さんは、「看護のやりがい」で、生き生きとしています。
学校教育の特別支援学級のような、担当患者4人の手厚い「セル看護」ですね。
中学校の先生の長時間労働にもいい手はないものか
巡回相談と、週1日通級指導に、私が行っている中学校でも、担任の先生は給食とお昼休み、職員室に戻らないで通常学級の相向かいの食堂にそのままいて、パソコン仕事をしながら、生徒たちを見守っています。
中学生を同じ空間で見守ることが、中1ギャップやいじめの防止になっています。
朝8時から、部活の終わる夕方18時まで、12時間労働の先生方の働き方が心配です。
看護師さんたちの働き方改革のように、中学校の先生の働き方も改革できないものか………。
8時から16時まで出勤の先生と、10時から18時出勤の先生の2部制というのはどうでしょうか?
もちろん、月曜日の職員会議には、8時から出勤の先生に対して、16時からの時間外手当が必要です。
業務の多い、全国の小中学校の教頭先生も、業務を分担して、1校に2人ずつ必要ですね。
猫ちゃんブログへのコメント