教材No.23-1 家と自分を基準にする
教材は、絵事象と、単語カードと、矢印カードを下の画像のように用意する。
受け身の行動の単語カードと矢印カードは、差異を際立たせるために青色とした。
絵事象の登場人物は友達と僕、 場所や品物は学校・自宅・プレゼント・電話とした。
教材No.23-2 「行く」が能動的行動の言語化のスタート
➀まずはじめに学習の進め方の伝達練習として、下の画像のように、先生が、絵事象の建物と、主語の「ぼくが」の単語カードを置く。
続いて子どもが選択肢の中から「行く」の単語カードを置く。
子どもに「ぼくが 行く」の文章を読ませる。
家の中にいる「ぼく」が不動の位置にいて、「ぼく」が能動的に出かける矢印カードが重要だ。
能動・受動に力を入れているので主語と述語だけにした。
教材No.23-3 プレゼントのやりとりは品物の授受でわかりやすい
➁教材の扱い方と文章構成の仕方を助走練習したところで、 教材No.21で学習した、「あげる、もらう」の能動・受動を復習する。
あげるが能動的な行動、もらうが受け身の行動だ。
能動的行動の「ぼくが あげる」から学習すると良い。
上の画像のように、2つの事象を見比べながら、それぞれに「ぼくが あげる」と「ぼくが もらう」を言語化することはやさしい。
下の画像のように、単独で聞かれることは、両方が分かっていないと、正答できない 。
絵事象の「家の中にいる人物」の上に「ぼく」と書いても良い。
あるいは、家の中にいる人物の絵を裏返して、「ぼく」と書いても良い。
家の中にいる僕が不動の位置にいて、僕が能動的に出かけるのか、受け身で待っているのか、そこの認知が重要なポイントだ。
教材No.23-4 人物の移動の方向の認知
③プレゼントのやり取りの次に、人物の移動の方向を学習する。
ここでも、家の中にいる僕が不動の位置にいて、僕が能動的に出かけるのか、受け身で待っているのか、そこの認知が重要だ。
自分の家と自分が基準となっていること、自宅から自分が出ていく矢印の方向と、自宅へ何かや誰かが向かってくる矢印の方向との認知だ。
ここでも能動的行動の「ぼく」から学習する。
方向の使い分けを身振りで助けるとすれば、「行くー」と言いながら手を力いっぱい伸ばし、「来る」と言いながらボールををキャッチするように胸で両手を待機させる姿勢が考えられる。
身振りは、運動で差異を際立たせ、記憶を助ける。
教材No.23-5 目に見えない電話の移動の方向
④プレゼントの移動の方向、及び、人物の移動の方向を学習した上で、目に見えない電話の能動受動を学習する。
ここでも、能動的行動の「ぼくが 電話する」から学習する。
この辺りまで学習が進むと「ぼくが 電話する」「友達に 電話する」「ぼくが 友達に 電話する」いずれでも構文できると思う 。
最後に「友達から 電話が 来る」も構文してもらう。
以上はすべて、先生が絵事象を絵カードで構成し、子どもが主語+述語の文章を構成する課題であった。
それがうまくなったら反対に、先生が単語カードで文章を指定して、子どもに絵カードで絵事象を作ってもらう。
教材No.23-6 能動的行動の方向と、受け身の方向の言語化
⑤最後に能動的行動の方向と、受け身の方向のまとめが、下の画像のようにできればすばらしい。
汎用としては、下の画像のように、受け身の行動を過去形で構文することも可能である。
日常生活現場での応用には、能動的行動「あげる・行く・電話する」の手指を肩から先へ伸ばす身振り、 受け身「もらう・友達が来る・電話が来る」には受け身の手でボールをキャッチする身振りが、使い分けや呼び水として役立つと思う。
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