1 侵入者
真夏の昼間だった。
庭に目をやると、温室の隅に白いものが見えた。
猫だ。
1匹ではない。
子猫を抱いている。
温室にいったいどこから入ったのだろう。
そうだ。
夏場、温室が暑くなるので、温室のドアを私が開けたままにしていたからだ。
昨夜は温室のドアを閉め忘れた。
近所に聞いて歩くと、「3日前、夏祭りの日に、段ボールに入った猫を見かけましたよ」と教えてくれた人がいた。
そう聞いて、捨て猫かな、と思った。
捨て猫の母子が我が家の温室に身を寄せる
猫がいた辺りは、行き交う車や子どもたちの声で、普段から賑やかだ。
おそらく静かな我が家の庭まで、親子猫は移動して来たらしかった。
昼寝が終わったのか、温室から親猫、続いて子猫が出て来た。
母猫は、痩せて汚れていた。
母猫は、何日も餌を食べていないように見えた。
母猫は、白黒のブチ猫だ。
子猫は3匹だった。
母猫に似た模様の白黒ブチ猫、灰色のサバトラ猫、黒いキジトラ猫だ。
私が接近すると、母猫は毛を逆立て、「フーッ」と低くうなって私を威嚇した。
母親らしく子猫を守っている。
野良猫への初めての餌やり
取り敢えず、近所のスーパーに、猫の餌を買いに走った。
私が餌をやろうと近づくと、母猫は腰を引いて上目遣いに「フーッ」と睨む。
しかし餌を置いて私が離れると、カルカンのカリカリをガツガツ食べ始めた。
子猫たちに乳をあげねばならない母猫は、相当お腹が空いていたらしい。
母猫は私が用意した煮干も花かつおも食べて、牛乳も水も飲んだ。
母猫の後ろから子猫たちもやって来て、次々と牛乳を飲み始めた。
食べ終えると、4匹はガラスの温室に入り、満腹になったのか静かになった。
猫ちゃんブログへのコメント
猫ちゃんさん
我が家の周りにも顔なじみの野良が数匹住み着いています。
野良と言っても、ちゃんと餌がもらえる家や人は知っているようです。(私ではありません)
遇うたびに話かけていたら、猫の方も、どうやら挨拶をしている様子です。
リフィトリー様
リフィトリーインフォの新しいエクセルの記事とコメントを拝見できました。
https://leafytree.info/
半ノラちゃん達がいるんですね。
過去に、金網に絡まった野良猫ちゃんを助けて、ひっかかれた手から大変な高熱と点滴治療をされたリフィトリーさんでした。
猫ちゃんたちとの挨拶の光景が目に浮かびます。
猫