26 飼い主の視線の中にいようとする
お母さんは、私が新聞を読んでいると、新聞に乗る。
パソコンに向かっていると、モニターとキーボードの間に寝そべる。
邪魔をしているわけではない。
私の視線の中にいると、安心なのだ。
猫は飼い主の視線の中で安心する
人間の子どもも、親が洗濯物をたたんでいる膝に乗って来たり、料理中にまとわりついたり、トイレにまで後追いをしてくる。
親の見ている視界の中に入って安心しようとしたり、いたずらをして注意を惹こうとしたりする。
人間の子どもがなぜそうするのか、猫の行動を見ればわかる。
現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全 285
下位の猫にも見られる原始的な行動だから、上位の人間にはこの下位の行動が含まれる。
恋人が夢中になる趣味に、焼きもちを焼くことも、夫が仕事一辺倒であることに、がっかりすることも、猫や子どもの取る行動の仕組みと同じだ。
猫も人間も共同注意が愛着の基本
猫も子どもも大人も、視線を重ねてほしがる、安心したいのだ。
「私を見て」「一緒にいよう」「同じことがしたい」
そういう気持ちを猫の行動に見る。
そういう猫の素朴な行動に、我々も癒される。
口数の少ない人、コミュニケーションが苦手な人も、動物には話しかける。
犬や猫の世話の経験があると、イクメンにもなれる。
ペットが、家族のように大事にされる時代になったことも、うなづける。
猫が求める安心は、人間に必須の愛着行動と似ているようだ。
猫が求めて来る安心に、共感してやりたい。
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