3歳から5歳までの発達経過ーL君の場合

4歳半頃から L 君が、学習中にベビー椅子に上がって立つことが増えました。

立つ行動の出現は、子どもの身体が5歳で完成するので、L君も一番身体を動かしたい時期なのだと理解しています。

L君が椅子に上がる度に、「登っていいよ」と肯定的に、言葉を後からかけていました。

トランポリンを飛んでから椅子に登らなくなった

姿勢もクネクネしやすいL君に、運動がもっと必要に思えたので、直径1m くらいの円形のトランポリンの購入をお母さんに勧めました。

トイプラネットなどの中古のおもちゃ屋さんに行くと、2000円くらいで再販しています。https://amzn.to/3hP7bJV

はじめは、危険もあるので、大人の見守る時間帯で、使うといいですね。

キッチンの流しの側に置いて、お母さんが夕飯を作る間、あるいは保護者の休日に飛べると安心です。

トランポリンの5本の足を組み立てたり、外したりする時は、手首をひねる運動にもなります。

この手首のひねりがないと、鉛筆を持つことにも、水道栓やペットボトルの開け締めにも、影響します。

コロナ禍で、なかなか運動のチャンスがないので、トランポリンはどの子どもさんにも室内でできる運動で、オススメです。

私もジムテリアのトランポリンhttps://amzn.to/3sWHEEZを購入して、足先の血流改善のために飛んでいます。

お母さんはお父さんと相談して、早速購入し、L君も、L君のお姉さんも、取り合いになるくらい毎日使っています。

トランポリンを始めて2ヶ月経つと、いつのまにか、L君が椅子に上らなくなりました。

同時に、学習中の姿勢も背中が伸びて、とても素晴らしくなりました。

背中がシャキーンとなったL君

ブランコ懸垂で身体を振って数唱も進化する

動きたいときは、両手をそれぞれ机と椅子において、腕立て懸垂のような感じで、自分の身体をブランコにして振っています。

学習の合間の、学習を支えるための緩衝行動なのですが、手で身体を支える運動にもなるし、20までや30までの数唱にもなるので、L君が始めると、すぐ後から、「ブランコしていいよ」と肯定的に声をかけています。

数唱も、2021年4歳8月は、1から19まで行くと、19の次がまた11・12と10代に戻ってしまっていたのですが、2022年1月4歳10月からは、数唱が1~30まで正確に言えるようになりました。

しかしまだ、一対一対応は難しく、1から10まで物を触りながら数えようとすると、指と物と数唱が一致しません。

数唱だけが、猛スピードで先へ飛んでいってしまいます。

療育へのお父さんの参加

夕方、職場から駆けつけるのが超忙しいお母さんに代わって、2021年からは、お父さんもL君と療育に通って来てくれます。

L君が絵本を「あ」から「ん」まで読んで、丁寧に文字をなぞって、お父さんに見せます。

お父さんは、療育の間も、タイミングよくL君の話し相手になり、家庭へ帰ると「頑張ってるよ」とお母さんに伝えてくれます。

こうやってお父さんも、療育に参加してくれると、お母さんの肩の荷が軽くなり、ありがたいです。

そんなL君の3歳から5歳までの、2年間の成長をまとめてみました。

同じ年頃の子どもさんの、発達支援の役に立てば、お母さんも私も嬉しいです。

お母さんは、他の子どもさんの役に立てばと、L君の写真の掲載を許可してくれます。

いつも、ありがとうございます。

個別の療育場面でのL君3~5歳の「ことば」「数」「社会性」2年間の発達経過

4月から年長さんになるL君が、発達支援センターに通ったり、療護園での言語聴覚士さんによる構音指導を受けるにあたって、担当者様の参考になればと思います。

ことば

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4歳1月 どうして靴や帽子を隠すのか

子どもの認知の仕組みに共感するとトラブルの意味がわかる
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4歳3月 苦手なリズムを動物写真カードで助ける

リトミックの動物イメージを動物写真カードを見せて助ける
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4歳5月 手を振り払わないでね

手を振り払わないで一緒にパズルをやろうとイラストで伝える
「ドアを閉めないで、開けておいてね」のイラストを見せて、待合室でL君に説明しました。するとL君は、走らず、病院の廊下をゆったり歩いて、療育の部屋に向かいました。部屋に入ったところでも、イラストを見せて、「人が来る時は開け...

4歳5月 イラストでソーシャルスキルが見える

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ヤフオクで手に入れた、厚みのある、恐竜の大型木製パズルの、下絵コピーも準備して、4歳5ヶ月のL君が、療育に来るのを楽しみに待っていました。待合室に迎えに行くと、小児科の待合室で、ビデオのアンパンマンを見ています。L君の通...

保育園の先生も、L君を丁寧に見てくれていて、いつもL君の気持ちの味方になってくれます。

療育を見学に来てくれて、保育園の様子も聞かせてくれます。

3月生まれのL君、恐竜という確定域を基地に、ことば・数・ソーシャルスキルも、環境を整えた個別の場面では進化してきました。

もうすぐ5歳、2022年4月から年長さんになります。

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